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【指定カテゴリ】 ・永久歯に生え替わってから


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
受け口の第二期治療の時期について
2014年4月23日(水)18:41:41相談者:ともぞう(男性)13歳 北海道
この春中学二年生になった息子の矯正について相談させてください。息子は受け口で小学2年から矯正を始め、前歯のかみ合わせを直し、歯を並べるスペースを作るための拡張、フェイスマスクなどを使い順調に進んできたと思います。現在は三ヶ月に一度経過観察中です。ですが先日、レントゲン(年一回)の結果、顎の成長は見られないのでそろそろブラケットをつけると言われました。今まで何も不安なくおまかせしていたのですが、私自身受け口で遺伝によるものだと思いますし、男の子なので身長はまだまだ伸びると思うので、このまま経過観察をしていただきながら身長が止まってから装置をつけると考えていたので担当医のお話に戸惑っています。
今回のレントゲンの結果では顎の成長はなくてもまた一年後のレントゲンの時には成長してるのではと不安です。
お聞きしたいことは以下の4つとそれ以外にもアドバイスがありましたらよろしくお願いします。

1 今、装置を付けるメリットはあるのか
2 もしつけた後で顎が成長してきたらどうなるのか
3 付ける時期をこちらが希望してもよいのか
4 受け口の場合の最適な装置を付ける時期は?

回答 Re:受け口の第二期治療の時期について
2014年6月4日(水)14:38:39回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ともぞうさん、的確なご質問ありがとうございます。
 骨格性の反対咬合の治療には、おっしゃるように下顎の成長に対する評価が非常に重要です。このため、治療は成長の評価を行いながら、仕上げの時期を見定める必要があります。

 身長の伸びだけ見ると、女性の場合は小学校5年生から6年生にかけて身長の伸びのスパートがあり、中学校に入ると徐々に成長量が低下し始め、高校生になるとほとんど身長の伸びがなくなるのが通常です。

 しかし、男性の場合には、小学校6年生くらいから急激に身長の伸びるスパートが始まり、中学校1年生、2年生あたりでピークを迎える子が多く、女性より1年から3年も遅く急激な成長が始まります。また、男性の成長のピークにはかなり個人差があり、高校生になってから急激な身長の伸びのある子も少なくなく、大学生になっても、まだ身長が伸びている場合もあります。私の経験では、19歳を越えてから、下顎の成長のために治療した咬み合わせが、また反対咬合へ戻ってしまった症例も大学病院で経験しております。

 このように、男性の成長のピークにはばらつきが多く、20歳近くまで身長が伸びる場合がある事が、ともぞうさんの最もご心配な点と思います。

 下あごの成長はこの身長の伸びに少し遅れてほぼ連動して起こる事が報告されていますので、単純に考えれば、成長が終わる20歳を待って仕上げのマルチブラケット治療を行うのが理想的かも知れません。

  しかし、小学校2年生から治療を始めて、20歳になってから仕上げのマルチブラケット治療を行う事を、ご本人とご両親の納得が得られる場合の方が少ないのではないでしょうか?可及的に治療期間を短くすることも、我々矯正歯科医の重要な仕事です。

 さらに、急激な下あごの成長のコントロールはそれほど簡単なことではなく、むしろそれ以前の小学生の時期に、成長のピークを予測して上下のあごの成長を正常な軌道にのせるという準備の方が大きな意義があると考えています。

 つまり、成長の途中であっても、積極的に歯車をガッチリと噛み合わせるようなイメージで、しっかりと咬める上下の歯の咬合(咬み合わせ)を整え、上下顎の成長のバランスをとるという考えも非常に有意義なことと思います。

 ここまでお読みいただければ、中学校2年生の男性でも、咬合を整える意味があることをご理解いただけるのではないでしょうか?

 どの時点で、矯正歯科学的な歯の移動を行って、成長に介入するのか?
 マルチブラケット治療は単に仕上げという意味だけでなく、残ったあごの成長のバランスを整えるとるという意味の方が大きいという事をご理解下さい。

 
1 今、装置を付けるメリットはあるのか
 >今後のあごの成長を正常な気道にのせるために、緊密な咬み合わせを作ることには、大きな意味があります。

2 もしつけた後で顎が成長してきたらどうなるのか
 >もちろん、そういった事態もあり得ます。しかし、現時点でマルチブラケット治療を行わなくても、同じ結果となるでしょう。むしろ、そのような事態を回避するために、タイミングを計ってマルチブラケット治療を行います。残念ながら、今回行ったマルチブラケット治療の結果が維持できなければ、下あごの成長の終了後に再治療を行います。この再治療の中には、外科的矯正治療も含めて検討する必要があります。

3 付ける時期をこちらが希望してもよいのか
 >もちろん、患者さんの希望はどんどんお聞かせ下さい。しかし、担当されている矯正歯科専門医の知識と経験に基づいた判断を妨害しないようにお願いします。

4 受け口の場合の最適な装置を付ける時期は?
 >一概に判定するのは非常に難しいです。患者さんの症状によって、下あごの成長方向、成長のピークと成長量、歯とあごの大きさのバランスを判定して、患者さん個々に判断する必要があります。
 
 以上、長くなりましたが、また解らないことがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 永久歯に生え替わってから 矯正治療終了後の質問
骨格性反対咬合 二期矯正について
2013年11月11日(月)11:56:21相談者:ロン母(女性)43歳 福岡県
16歳男子の反対咬合二期矯正についてご相談致します。

息子は一期矯正を8歳から開始し、・上顎拡大・チンキャップ・マルチブラケットの治療を15歳で終了しました。
                     
2〜3年で終了予定が中一で骨格性反対咬合が認められ、生え変わりが中三までおよび、7年間動的矯正治療を行ってきました。

矯正後の状態は 
・顎の出方+9度・右上下6〜8番の噛み合わせが歯1本ずれている
・顎のずれにより、上正中線が右側にずれている。

以上の状態から、直ぐに二期矯正に入るように言われました。

息子は一期矯正が長期になったことは負担で、今は不便を感じていないので、できれば二期矯正はしたくないと言っています。

そこで質問なのですが、

1.本人に違和感がないので、二期矯正はせず一期矯正終了の状態で保定に入ることはできないのでしょうか?

2.仮に二期矯正をするとしても、16歳男子成長期後半の時期は適切なのでしょうか?(まだ身長は伸びています)

ご回答ををいただけましたら、大変有り難いです。
どうぞよろしくお願い致します。

回答 Re:骨格性反対咬合 外科矯正治療について
2013年12月27日(金)18:14:09回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ロン母さん、こんにちは!8歳から矯正治療を開始され7年間治療を行って来たようですが、下あごの成長が非常に強く、やはり下あごの手術を行って最終的な仕上げを行う事を担当医にすすめられたようですね。書き込まれている症状から判断すると、かなりシビアな骨格性下顎前突のようです。

 ロンさんの息子さんのように、小さい頃からできる限りの抑制的な治療を行ってきても、下顎の過成長をどうしても抑えきれない骨格性の要素の強い患者さんが、私の場合は100人に1人か2人いらっしゃいます。

 さて、一つご質問の中の言葉を訂正させて下さい。ロン母さんが「二期矯正」と書いておられるのは、「外科矯正治療」ではないでしょうか?通常「二期治療」というのは、永久歯が生え揃ってから全体の歯にマルチブラケットを装着して行うものを言います。したがって、マルチブラケットはすでに1度行っているワケですから、今回の治療は外科矯正を示しているものと思います。間違っていたらゴメンなさい。

 さて、最初のご質問ですが、このままの状態でしばらくおいても良いかとのことですが、ご本人やご家族が治療に賛同していただかなくては治療はできません。もし、これ以上の治療を望まないのであれば、ハッキリと担当医にお申し出下さい。

 また、この次の治療しなくても現在の状態が維持できるかというご質問であれば、今後の成長によって、反対咬合がさらに悪化する可能性があります。男の子の場合は高校生になっても身長がすこしずつ伸びるので、この時に下あごも大きくなってしまうからです。

 ロン母さんが「二期治療」と表記されている「外科矯正治療」は、下あごの成長が終了してから外科手術を行います。このため、外科手術は大学生になってから行った方が安全と思います。これは、外科的にあごの位置を修正しても、成長によって反対咬合が再発するのを防止するためです。

 外科矯正で下あごの手術を行う前に、術前矯正治療と言って、あごの骨自体を移動した後に、しっかり咬む歯並びと咬み合わせを作っておく必要があります。この術前矯正にも1年から1年半かかりますので、手術を行う時期から逆算して、術前矯正を開始する必要があります。

 担当の先生は矯正歯科専門医でしょうか?
 私も推測を交えて回答させていただいておりますので、一度、お近くの矯正歯科医で話しをお聞き下さい。矯正歯科医の選択の基準は、日本矯正歯科学会の認定医以上を取得され、日本臨床矯正歯科医会のメンバーであればなお安心です。

 また、解らないことがあれば、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【本人からの質問】 永久歯に生え替わってから 矯正治療終了後の質問
中断、再開
2013年9月5日(木)18:49:53相談者:ぬー(女性)17歳 大阪府
小学2年〜中学1年の初め頃まで矯正をしていました。
しかし、中学生活がハードになり、やむ終えず矯正を中断しました。
現在、私は高校3年なのですが、多少は揃っていますが、まだガタガタの部分があります。八重歯もあります。大学生になれば再開したいと思うのですが、抜歯の必要性もなく2年の治療と考えた場合、どのくらいの費用が必要なのでしょうか?アバウトで構いません。教えてください。

回答 Re:中断、再開
2013年11月5日(火)11:37:07回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ぬーさん、こんにちは!お答えが遅くなってゴメンなさい。
 中学校1年から高校3年生まで約6年間のブランクがありますが、ぜひ以前治療されていた先生と相談されるのが、もっとも解りやすいと思います。
 少し行きずらいかも知れませんが、私の場合は大歓迎です。
 実際に私の患者さんでも、ご家庭の事情で小学校3年生で治療を中断した方が、先日大学生になってから治療を再開したいというこで来院していただきました。
 担当医の私としては、かなり嬉しかったですよ!!

 さて、気になる料金の事ですが、これは最初の契約しだいで、今後かかる費用はかなり異なると思います。以前通院していた先生に相談してみて下さい。まずは、精密検査を行って、今後の治療方針をしっかり立てて、料金の事もしっかり教えてもらえると思います。今度こそ、最後まで治療できるようにしたいものですね。
 
 あまり役に立つ回答ではなくて、申し分けありません。
 また、心配な事がありましたら、書き込みお待ちしております。



 カテゴリ: 【本人からの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
差し歯による見た目の歯並びの改善
2013年6月4日(火)18:36:32相談者:あまねね(女性)17歳 東京都
私の犬歯2つは他の歯の列より上から生えており前方に飛び出している状態で、よく上唇に引っかかり傷をつけてしまいます。まさにドラキュラのような歯です。前歯は大きくて平たくそれも前方に出ていて、歯型が[←このような形になります。矯正も考えましたが見た目だけで良いので一刻も早く歯並びを治したく、もし今の私の歯が綺麗に並んだとしても前歯は大きすぎその両隣の歯は小さすぎ犬歯は鋭すぎるため見た目は良くならないと思います。私は虫歯になったことがなく、何本も削ったり抜いたりするのはもったいないような気もします。しかし矯正をしている時間がありません。そこで陶器の歯を被せる治療を受けたいとのです。その際に犬歯は抜いてしまって前歯4本にセラミックを被せて見た目を揃える(つまり前歯の数が2本減ってしまいます)ことは出来ますか?それとも、犬歯だけまず矯正するしかないのでしょうか?そして下の歯も少し並びが悪いので、差し歯にしようと思うのですが上下の前歯が陶器の差し歯だと割れたりなどの危険性はありますか?また、下の歯並びはあまり酷くないので、矯正で時間がかかっても耐えられますが上を矯正しない場合はしない方が良いでしょうか?

回答 Re:差し歯による見た目の歯並びの改善
2013年6月6日(木)14:56:28回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 あまねねさん、歯並びのお悩みのご質問ありがとうございます。
 ご質問が複雑なので、箇条書きにまとめさせていただきました。
 ご希望は下記のようになると思いますが、いかがでしょうか?

1. 見た目だけでも早く歯並びを治したい。矯正している時間がない。
2. 自分の前は形が悪くて綺麗に並んでも見た目は良くならないと思っている
3. 歯を削ったり抜いたりするのはもったいない
4. 陶器の歯を被せる治療がしたい
5. 左右の犬歯を抜いて前歯を被せる治療は可能か?
6. 上下の前歯を差し歯にすると割れる危険はあるか?
7. 下はあまりひどくないので、矯正しても良い
8. 上を矯正しない場合は下の矯正をしない方が良いか?

 まず、現在のあまねねさんの症状ですが、書き込みから想像すると、あごに対して歯が大き過ぎて歯並びが悪い「叢生」と言われる典型的な状態のようです。さらに、下よりも上で歯並びの悪さが目立つようです。この理由は、上のあごの幅が狭いタイプの上顎前突の傾向がある方か、下あごの大きい下顎前突の傾向がある場合もあります。

 上の歯並びがとても気になっており、できるだけ早く治したいというお気持ちと、治療の方法について、ご自分でとても熱心に調べられたのは良く解ります。

 ただ、少し間違っているのは、「見た目だけでも」というのは考え直した方が良いと思います。見た目だけでも、短期間で、とりあえず、とりあえず・・。という考え方はこれからのあまねねさんの一生を考えると、後でとても残念な結果になると思います。

 歯は人に見せるためにあるワケではありません。きちんと食物を美味しく食べる事ができるようにするのが一番の治療の目的です。さらに、あごの関節や筋肉の調和をとりながら、口元の形を決定するのにも歯の位置は大きく関連しています。歯並びは気になっているようですが、口元はどうですか??

 また、歯を削ったり抜いたりするのはもったいないと思いながら、左右の犬歯を抜いて 陶器の歯を被せる治療がしたいということですが、 歯を抜くのであれば、犬歯ではなくその後ろの同じような形の歯が2本ある第一小臼歯です。犬歯はコーナーにある三角形の根が一番長い歯で、四隅に1本づつしかありません。今は尖っていて飛び出ているので邪魔でしょうが、モノを咬む顎の動作をガイドするために、とても大切な役割のある歯です。こんなに重要で1本しかない歯を簡単に抜いてしまって良いですか??

 ご自分の歯は、形が悪くて綺麗に並んでも見た目は良くならないと思っているようですが、正常な位置にないからそう見えるだけで、私がこれまで治療して来た患者さんで、綺麗に並べても見た目は良くならなかった患者さんは一人もいませんよ! 

 ぜひ一度、矯正歯科の専門医にご相談ください。あまねねさんと同じような歯並びで、治療の終わった患者さんの治療経過と治療結果を見せてもらえると思います。ただし、看板に矯正歯科と書いてあってもダメです。ネットで「日本矯正歯科学会」と「日本臨床矯正歯科学会」のサイトから、お近くの先生を検索して下さい。この中で日本矯正歯科学会の「認定医」を持っている先生が矯正歯科治療をできる最低限の資格です。「専門医」という資格を持っている先生は、どんなに難しい治療もほぼ安心です。さらに、日本臨床矯正歯科学会のメンバーであれば、なお安心です。

 歯とは一生のお付き合いです。ぜひ最高の治療結果が得られるように、慎重に治療方法を選択して下さい。17歳と言えばまだまだ人生これからです!!二十歳になった時に自信を持って大きな笑顔で笑えるように頑張って下さい。


 カテゴリ: 【本人からの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
歯並びで悩んでいます
2013年1月9日(水)17:27:50相談者:雪国のふくろう(男性)21歳 新潟県
はじめまして。雪国のふくろうです。
私は歯並びの悪さに悩んでいます。上前歯2本がハの字で、4ミリ程度の隙間があります(根元は隙間なし)。また中心に向かってねじれています。特に左上1番の左上2番側が左上2番に少し重なっています。また左上7番も外側に20度捻転しています。上顎のその他の歯は綺麗に並んでいます。下前歯は右下1番が前に出ていて両隣の歯と少し重なっています(密着状態)。右下3番が少し八重歯に見え右下3番〜左下1番が凹凸した乱杭歯です。また下顎は下前歯6本以外内向きに生えています。
歯並びが悪い部分は歯磨きに少し苦労します。
将来矯正を考えていますが、可能であればマウスピースでの矯正を考えています。ワイヤーだと歯磨きや生活に支障が出る可能性があり、セラミック矯正だと健康な歯を削るので希望していません。書き込みの内容からお勧めの治療法を知りたいと思います。お忙しい中大変だと思いますがよろしくお願いします。

回答 Re:歯並びで悩んでいます
2013年3月1日(金)20:16:20回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 雪国のふくろうさん、ご質問ありがとうございます。回答が遅れてゴメンなさい。
 さて、とても良くお口の中を観察されているようで、歯医者としては嬉しいです。
 文章を拝見したところ、歯並びがあまり良くないようです。しかし、上下の歯の咬み合わせの状態と顔全体に対する前歯の位置の記述が抜けているようです。

 将来、マウスピースでの矯正治療を考えているようです。その理由は歯ミガキがしやすいからと言うことのようですが、矯正装置の選択は歯ブラシのしやすさだけでは決められるものではありません。

 また、セラミック矯正とお書きになっているのは、歯を削って、被せる方法の事を言っているものと思います。
 広い意味では、捻れたり、斜めになった歯を削って、見栄えの良い冠を被せることを矯正と言っている場合もありますが、我々矯正歯科医の間では、歯の移動を行う事を矯正歯科治療と言います。この歯を削って被せる治療は虫歯の場合は仕方ないとしても、あまりお勧めできません。歯の移動を行って、ご自分の歯をきちんと本来あるべき位置へ戻すことの方が身体に優しい治療と言えるのではないでしょうか?

 さて、話しはマウスピースでの矯正治療に戻りますが、この装置ではどんな症状でも治療に使用できるワケではありません。

 現在、このようなマウスピース状の装置を使用して歯の移動を行う方法には大きく分けて2つあります。
 1つはアメリカ製で一回の型とりで全部の歯を移動するマウスピースを数十枚作製するインビザライン。
 2つ目は韓国の先生が考案して日本の大きな技工所が作製しているアソアライナーという装置です。

 私はアソアライナーの方を使っています。アソアライナーの方はインビザラインとは違って、治療の進行に合わせて、毎回、技工所でマウスピース状の装置を作製するもので、1回の歯の移動には同じ模型から薄いマウスピースと硬いマウスピース、注文すればその中間の厚さのマウスピースの3枚で1セットの治療を行うことができます。

 インビザラインの方は1ステップの歯の移動に硬いマウスピースが1枚しかありませんので、これを歯に装着した時にかなり痛い場合があります。さらに、どこかのステップで期待した歯の移動ができていない場合には、その次のステップのマウスピースが非常に痛く、うまく装着できない事もあり、多くの矯正歯科医が自分の医院のスタッフで試してみて「痛くて使えない」と言うのがホンネです。

 一方、アソアライナーの方は、1ステップで3枚の硬さのマウスピースが用意されていますし、1ステップづつ、専門の歯科技工士さんと我々矯正歯科医とで歯の移動量と移動方向を決定しますので、ひどい痛みがあったり、うまく装置を入れられないなどのトラブルはほとんどありません。さらに、仮にどこかのステップで患者さんが装置を使用しなくなってしまい症状が悪化したり、予期せぬアクシデントで今回のステップの歯の移動がうまく行かない場合でも、次回の装置は少し戻って治療を再開できることも患者さんにとっては大きなメリットです。

 従って、マウスピース状の装置での治療を希望しているのであれば、アソアライナーでの治療をお勧めします。

 さて、話しはさらに戻りますが、この素晴らしいマウスピースでの治療ができない場合もあります。
 1つは咬み合わせが浅く、この装置を使用すると前歯が咬み合わない「開咬」になってしまう場合です。
 2つ目は、歯並びのデコボコがひどすぎて、歯を抜いたりしないで並べると上下の前歯が出過ぎになってしまい、口が閉じずらくなったり、カッパさんの顔になってしまう場合です。

 このように、前歯が出過ぎになる場合には、マウスピースでの治療ではなく、通常のブラケットという小さな部品を歯に装着してワイヤーで治療する装置を使用して、歯の本数を減らして治療しなくてはなりません。

 上下の歯の咬み合わせの状態や歯を抜いたりしないで良好な口元が維持できるかどうかは、我々矯正歯科医が精密検査を行って、数字を提示してご説明しなくて解らない事と思います。ぜひ一度、矯正歯科の専門医へご相談下さい。

 非常に長くなってしまいゴメンなさい。
 とても書きがいのあるご質問ありがとうございます。
 また、解らない事がありましたら書き込みお待ちしております。

Re:歯並びで悩んでいます
2013年3月27日(水)14:20:49返信者:雪国のふくろう
素敵な回答をありがとうございます。
抜けているとご指摘下さった2点についてですが、上下の歯のかみ合わせの状態は問題はありません。しかし、前歯の歯並びが悪いため前歯よりも奥の歯で噛み切ることが多いです。あと顔全体に対する前歯の位置は問題ないです。
最後になりましたが今後とも宜しくお願いします。

Re:歯並びで悩んでいます
2013年5月3日(金)16:14:29返信者:雪国のふくろう
また相談したいのでお願いします。私が知っている治療法でティーシーズやシンデレラスマイルというのがあるのですが、それで直すことはできるのか教えてください。歯の矯正についての回答を頂きましたが、希望通りにいくとは限らないことが分かりました。それで他に治療法があるのではないかと思い、今回2つの方法を挙げました。ただ、治療可能か見通しがつかないので今回相談させていただきました。宜しくお願いします。

Re:歯並びで悩んでいます
2013年5月29日(水)17:44:15返信者:匿名
 雪国のふくろうさん、こんにちは。続けてのご質問ありがとうございます。
 雪国のふくろうさんの治したい熱意は解るのですが、歯並びを治す目的を忘れてしまっている気がします。

 雪国のふくろうさんのような歯並びだと、ご自分ではどんなに努力しても、隣の歯との隙間や歯グキの近くに磨き残しが生じます。たとえ、歯科医院に行ってクリーニングしてもたっらとしても、機械の入る隙間がないために、完全には取り切れません。

 この状態が長く続くと細菌と細菌の排泄物の塊である歯垢が歯にこびりつき、やがて歯石になり、ますます歯周病菌の巣が増えて行きます。そして、まずは歯茎と歯の接触が破壊され、炎症は歯の根に向かって進行して行きます。途中でこの歯石を歯医者でとってもらったとしても、清掃できないという原因はそのまま残りますので、悪循環によって歯の回りの歯周組織は徐々にですが、どんどん破壊されて行きます。

 このように、歯並びの悪い部分は歯を支える歯根膜や歯槽骨といった歯周組織が破壊されて、最終的には歯が抜けてしまうワケです。80歳でご自分の歯が20本以上残っている方の検診結果からも、歯並びが悪い方は一人もいませんでした。

 成人の方が歯並びを治す目的は、この歯周組織の破壊を止めて、ご自分の歯の寿命をできるだけ延ばすことです。雪国のふくろうさんだけではなく、矯正治療をお考えの方は、この点をぜひ忘れないでいただきたいと思います。

 従って、ご自身で歯磨きができる歯並びにならなければ、治療の意味はありません。
 この意味で、雪国のふうろうさんのあげられた「ティーシーズ」や「シンデレラスマイル」は治療器具には当たりません。

 両者とも歯に被せものをして、見た目だけ綺麗な歯並びになったように見せる一種の装飾品です。頭髪の「かつら」や指の爪につける「ツケ爪」のようなものとお考えください。「ティーシーズ」や「シンデレラスマイル」をつけても、ご自分の歯はそのままですので、何も変わりはないばかりでなく、これらの装飾を歯に被せることで、さらに自然の浄化作用を阻害して、歯垢が溜まりやすくなる可能性が高くなります。

 他人から見た見栄えを良くしたいのであれば、これらの「ツケ歯」は良いのかも知れませんが、装着している時間が長くなるほど歯には害があると言っても良いでしょう。

 はっきり申し上げると、雪国のふくろうさんの場合は矯正歯科専門医でしっかり検査して診断を行って、ブラケットを装着してワイヤーを入れる方法がベストの選択肢です。せっかくインターネットで色々調べたのにゴメンなさい。巧みなネット上の情報に騙されないように気をつけて下さい。 せっかく高額な治療費を払うのですから、治療の目的を見誤らないように頑張って下さい。


 カテゴリ: 【本人からの質問】 永久歯に生え替わってから
永久歯で前歯の両脇2本が生えてきません
2012年5月30日(水)18:12:15相談者:かなだ(男性)13歳 東京都
永久歯に生え変わってから、前歯の両脇の2本の歯が生えて来ません。前歯、両犬歯の間隔がとても広い状態です。治療としてどの世奈ものがあるのか教えてください。また、生えてこない2本の歯はそのままにしておいて、前歯全体の間隔だけ狭める矯正治療は可能でしょうか。よろしくお願いいたします。

回答 Re:永久歯で前歯の両脇2本が生えてきません
2012年6月14日(木)14:17:39回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 かなださん、こんにちは!回答が遅くなってゴメンなさい。
 すでに、13歳なのに両方の側切歯が生えてこないのは、ちょっと辛いですね。
 まずは、なぜこの2本の側切歯が生えて来ないのか、検査してみる必要があります。
 検査は簡単です。矯正歯科専門医でX線写真(レントゲン写真)をとってもみれば解ります。
 かなださんの書き込みから、予測できる事は

 1.左右の側切歯が先天的に欠如している
 2.左右側切歯の位置に異常があり出て来ない
 3.歯になれなかった歯などが骨内に埋まっていて萌出が障害されている

 この3つくらいでしょうか?
 最初の先天欠如に関しては、このスペースを閉鎖するのか?それとも欠損している歯をインプラントなどで補う方向へ行くのか考える必要があります。このためには、現在生えて来ない歯以外の歯並びや咬みあわせ、虫歯などの状態を考慮する必要があり、矯正歯科医の判断が必要と思います。

 2つめの歯の位置が悪くて出て来ない場合には、あごの骨内の埋まっている歯の方向を変えて、正常ね位置へ誘導して来る必要があります。これは矯正歯科の通常の仕事ですし、コンディションは様々ですがかなりの確率で治療する事ができます。

 3つめの場合は、この異物を口腔外科で摘出してもらえば済みます。我々矯正歯科医が積極的に歯の移動を行わなくても、自然に出てくる場合もあります。

 以上の3つ場合のいずれかを考えておけば良いと思います。
 前歯がない状態は結構つらいと思いますので、早めに受診される事をお勧めします。
 また解らないことがありましたら、また書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
抜歯せずに矯正はできませんか?
2012年3月12日(月)12:30:10相談者:おざ母(女性)42歳 香川県
15歳の娘について相談です。
開咬にて近院を受診しました。
下顎に乳歯(右のD)が1本残っていてレントゲンでその下に存在するはずの永久歯がありません。
開咬もあるので、上顎の永久歯2本抜歯し、下顎も残っている乳歯とそれと対になる反対側の永久歯を1本抜歯するといわれました。
中切歯も上下で中心がすこしずれています。
また、レントゲンで下顎の第3大臼歯の陰影がありました。
乳歯は歯根が吸収されてきていていて、いずれは抜歯しなければならなくなりそうですので下顎の抜歯はしかたないかもしれません。下顎だけ抜歯すると、上額の歯が落ちてくるのは必然なので、上顎側も2本抜歯するというのは理論的にはりかいできるのですが、第3大臼歯の存在があるので、なんとか上顎の永久歯を抜歯せずにすむ方法はありませんか?

回答 Re:15歳で開咬の治療を抜歯せずに矯正はできませんか?
2012年4月6日(金)11:50:45回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 おざ母さん、はじめまして。
 できる限り、抜歯は避けたいというお母さんのお気持ちは良く解ります。
 しかし、開咬症例で15歳からの治療開始というのは、条件は非常に厳しいとお考え下さい。

 まずは、何を治すために矯正歯科治療を行うのでしょうか?
 開咬の原因は何だったのでしょうか?
 さらに、その原因を除去するために、どのような治療が必要なのでしょうか??

 例えば、
 ■下あご自体が後方へ回転して奥歯しか接触しない状態になっている
 ■舌で前歯を押す癖や口呼吸、爪咬みなどがあり、いつも口を開いている
 ■上下の前歯が著しく外側へ傾斜している
 ■奥歯自体も前方へ傾斜している

 矯正歯科治療では、現在の症状が起こった原因を調べて、治療の方法を選択する際の基本になるのが「診断」と言います。現在の不正咬合の成り立ちをしっかり把握した上で、どのような装置を使用して、どの歯をどの方向へ移動するかを考えるのが、治療方針の決定です。

 歯を抜歯するかどうかの判定は、この診断と治療方針に従って行われるべきもので、お母さんの抜きたくないと言うお気持ちは解りますが、治療全体のプラン自体を変更するワケにはいかないと思います。
 
 矯正歯科治療で抜歯するには、理由があります。この理由は、現在の症状を改善するために診断から導かれて必要と判断されたと言うことです。診断自体が間違っているのであれば、抜歯する必要はないかも知れませんが、いかに歯を守りたいお母さんのお気持ちでも、診断までは曲げられないと思います。

 おざ母さんのお嬢さんの治療は、矯正歯科治療の中で一番難しい部類に入る治療です。ぜひ、担当ドクターと良く相談して、抜歯がなぜ必要なのかお聞き下さい。

 もし、セカンドオピニオンをお聞きになりたければ、矯正歯科専門医または日本臨床矯正歯科医会のメンバーに相談してみて下さい。
 私などの書き込みより、ぜひ良い担当医探して、その先生を信じてガンバッテ下さい。


 カテゴリ: 【本人からの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
過蓋咬合と生中中ずれ
2012年3月12日(月)12:18:39相談者:オレンジ(女性)29歳 神奈川県
奥歯が低いせいなのか、過蓋咬合です。(前歯は普通の長さです)

あと、奥歯をしっかり噛み合わせると、5〜6mm位 生中がずれています。

この場合、矯正は難しいでしょうか?
あと、このような場合は全体的に矯正しなければならないのでしょうか?

お忙しいと思いますが回答お願いします

回答 Re:過蓋咬合と生中中ずれ
2012年4月6日(金)11:25:18回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 オレンジさん、こんにちは!
 ご質問に「生中」とありますが、上下の前歯の中心が左右どちらかに5〜6mmずれているのが気になるのですよね?
 この上下の前歯でできる中心線のことを「正中」と言います。
 また、過蓋咬合と言うのは、上の前歯が下の前歯をかぶせるように咬み合っているのが正常ですが、このかぶさり方が大きく、下の前歯が見えないくらい深く咬んでいるのを、過剰に前歯がかぶさっていると言う意味で「過蓋咬合」と言います。

 オレンジさんのおっしゃるように、過蓋咬合でさらに正中の偏位が下の前歯1本以上あれば、立派な不正咬合で治療の対象になります。

 オレンジさんのような症状の方の中には、顎関節の負担が大きくなる事が多く、顎関節症を発症していたり、左右の非対称によって、様々な不快な症状が出ることがあります。さらに、歯茎の病気や歯周病を生じた場合には、現在の咬み合わせが歯周病の増悪因子になる事も知られています。
 従って、一生ご自分の歯で咬んで食べる喜びを味わうためには、この時期からでも遅くありませんので、矯正歯科治療が必要と思います。

 治療は簡単ではありませんが、ぜひ矯正歯科専門医または日本臨床矯正歯科医会のメンバーに相談してみて下さい。
 私のようなお口の中を拝見していない者よりも、具体的で現実的なお話しが聞けると思います。

 担当ドクターと相談して、また解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。ご質問ありがとうございました。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 永久歯に生え替わってから
13歳の息子の12歳臼歯について
2011年4月26日(火)16:25:19相談者:ばいきんまん(女性)40歳 愛知県
先日、歯医者で13歳の息子のレントゲンをとったのですが、12歳臼歯の3本はもうすぐはえてくるということだったのですが、下の1本が真横にむいているとのことで、矯正治療を勧められました。親として、子供にとって1番いい方向で治療を進めるのがもちろんなのですが、ただ矯正治療の費用を考えると、とても厳しのが実情です。もし、このまま放置した場合今後どうなるのでしょうか?

回答 Re:13歳の息子の12歳臼歯異常について
2011年6月13日(月)21:01:53回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ばいきんまんさん、こんにちは。下の第二大臼歯が倒れてしまったようですね。
 費用については、厳しい状況ということはお察し申し上げます。

 ここで歯の役割について、少しおさらいさせていただきたいと思います。
 歯は上下のあごの間の柱の役割を果たしています。ピーナッツなどの堅いものでは約70kg、それほど堅いものではないリンゴでも40kg程度の力が歯に加わっていて、この力は歯で支えることになります。
 歯には大きな臼状の臼歯が2本、小さな臼状の小臼歯が2本、コーナーの尖った犬歯は1本、ショベル状の前歯2本が上下左右の各セクションに配置されています。

 さて、ばいきんまんさんの息子さんですが、下の12歳臼歯(第二大臼歯)が1本倒れていると言うことです。もし、この倒れている方向が第一大臼歯の方向(前方へ倒れて)であれば、倒れた第二大臼歯がその前方の第一大臼歯の根の後方部を溶かして破壊してしまう可能性があります。
 これは、もうすでに始まっているかも知れませんし、これから10年後かも知れません。
 この第一大臼歯の根が吸収されてしまった場合は、この第一大臼歯は抜歯しなけばならなくなります。つまり、現在問題が起こっている部分の第一、第二大臼歯を2本とも失う可能性があります。
 このセクションの臼歯が失われる事は、これに対合(咬み合う)する上の奥歯2本も、咬み合う歯がないために、機能を失う事になります。
 機能を失った上の奥歯は、放置すると徐々に伸び出して、円滑な咀嚼(物を咬みくだく行動)を障害したり、下の歯茎に食い込む場合もあります。結局機能を失ったこの部分の臼歯は上下ともダメになってしまう事になります。下の奥歯を失った段階で、部分入れ歯かインプラントという治療の選択となりますが、このような選択をしなければならなくなる前の治療をお勧めします。

 前記したように、奥歯は上下のあごに配置された柱の役割を持っており、70kgというオーダーの咬む力を受け止めていますが、左または右の奥歯の機能を失うということは、東西南北の大きな柱のうち、東と南、または北と西の柱を失うことになり、左右どちらかの大きな支えを消失して、屋台骨が左右に大きく傾く事になるのは、想像するのが難しいことではないと思います。

 矯正歯科治療には健康保険が適応されず、費用の負担が高額になるのは心苦しい限りですが、ぜひ上記のリスクが進行していないかどうか定期的に検診を受けながら、治療開始のタイミングを計らえる方が良いと思います。

 また、解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 矯正治療中の質問 永久歯に生え替わってから
抜歯後の隙間
2010年11月16日(火)14:31:15相談者:まみこ(女性)40歳 兵庫県
中一の娘ですが、上下とも少し出歯で歯並びも悪かったので矯正を始めました。上下4本の抜歯をして一年になります。歯並びはきれいになりましたが、下の歯は少しずつ隙間が狭くなってきたのですが、上は抜歯した時のまま指が一本入るくらいの隙間が開いたままです。このまま閉じないのではと不安になりますが、大丈夫なのでしょうか?就寝時にヘッドキアもしています。

回答 Re:治療開始後1年で抜歯した隙間が閉じないが?
2011年2月15日(火)16:16:56回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 まみこさん、こんにちは。日本臨床矯正歯科医会札幌大会準備のため、回答が遅くなりごめんなさい。
 さて、歯を抜いたスペースがなかなか埋まらなくて、ご心配されているお気持ちは良く解ります。しかし、担当医が矯正歯科専門医であれば、あまりご心配されなくても良いと思います。

 治療期間は2年から3年と言われているのではないでしょうか?お嬢さんを拝見していないので、何とも言えませんが、通常の矯正歯科治療の動的治療はこの期間で多くの方は終了します。この期間の中で、治療の段階を大まかに分けると
1.真っ直ぐ並べる
2.犬歯の後方への移動
3.前歯の後退と抜歯スペースの閉鎖
4.仕上げ
 この4つの段階に大まかに別れます。
 まみこさんのお嬢さんの場合は、現在この1が終わって、2のあたりではないでしょうか?加えて、上の前歯をたくさん後退したい場合には、先に下の歯並びをある程度作ってから、上の犬歯を後退し、最後に上の前歯を後退します。
 つまり、治療のハイライトは治療開始後1年から1年半以上たってから行います。

 従って、治療開始1年であれば、スペースが開いているのは当然ですし、上の前歯の後退はこれからです。現在開いている上の隙間は、将来前歯を後退するたにとても大切な隙間です。

 ぜひ、担当医にも同じご質問をされ、まだ疑問なことがありしたら、この掲示板へ書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
先天性欠如
2010年9月28日(火)14:58:40相談者:りーたん(女性)41歳 群馬県
13歳の長男が1年前に、歯並びが悪く受診したところ、下左右5の永久歯がないことがわかりました。受診時は左Eの歯茎が腫れていて、抜歯を勧められ、抜いてしまいました。その後、現在は床を拡げる矯正を上下つけています。担当の先生は、一般の矯正と同じような治療方針で進めていくようですが、先天性欠如で、すでに左5のスペースが空いたままなのに、大丈夫なのか心配になります。また、右5の先天性欠如の場所は、まだ乳歯がありますが、そのまま歯列矯正を始めてよいのでしょうか。
最後に、現在激しい部活(野球)をしています。今後、歯列矯正の器具をつけたまま、人やボールがぶつかって、健康な歯を痛めてしまう心配はないでしょうか。最善の方法がありましたら、教えてください。色々とお聞きしてしまい申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

回答 先天性欠如の治療方法と外傷と矯正装置の関連
2010年10月7日(木)20:43:14回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 りーたんさん、先天欠如の治療方法と矯正装置と外傷の関係のご質問ありがとうございます。
 さて、先天欠如の場合の治療方法ですが、一般的には欠損している部分のスペースを閉鎖してしまう場合と閉鎖しないでブリッジやインプラントを入れる場合と、2つ考えられます。

 この違いは、不正咬合の原因と咬合状態(上顎前突か下顎前突か、咬み合わせが深いか浅いか?)、上の歯並びや下の奥歯の状態など様々な要素が関連してきます。
 従って、歯列弓の拡大と今後の治療方針については、私ではなく担当医に直接お聞きになり、解らない部分はまた書き込みお願いします。
 あまりにも範囲が大きすぎて、満足な答えができず残念です。

 さて、野球など激しい運動と矯正装置の関係ですが、ボールや人などが口に当たった場合、大きく2つに分けて考える必要があります。

 一つは、外からの外力は歯の外側についている装置に直接かかりますので、唇や頬粘膜の内側の損傷は大きくなります。しかし、口の中の粘膜は非常に再生速度が大きいので、多少損傷しても、あまり心配はありません。

 二つ目は、外力による歯の損傷です。歯の外側につけるマルチブラケット装置は、1本1本の歯にブラケットというワイヤーを装着する溝の入った金具と隣の歯同士をつなげるような1本のワイヤーで構成されています。

 この装置は隣同士の歯を連結します。とくに治療の中盤からは比較的太くて硬いワイヤーをこのブラケットに装着しますので、外からの外力はこのワイヤーを伝って、多くの歯に伝達されるため、1本1本の歯は折れずらくなります。

 実際に私が大学病院に勤務していた頃、交通事故で口腔外科に運ばれて来た患者さんで、矯正装置(マルチブラケット)を装着されていた方を拝見した事があります。この方の場合は、歯の根は折れておらず、歯槽骨全体がゆがむように骨折していました。当然、交通事故の衝撃でマルチブラケット装置のワイヤーも曲がっていましたが、このワイヤーのおかげで歯の根が折れるのは避けられたようです。

 このように、ボールなどが当たった場合には、矯正装置によって唇や頬粘膜の損傷は大きくなりますが、歯の根の損傷は抑えられる事になると思います。

 以上、矯正装置と外傷について解る範囲ですがお答えしました。また、解らないことがあれば書き込みお待ちしております。
 最後に、お母さんのご心配は良く解りますが、まず口にボールが当たる前に逃げてくださいネ(笑)。

先天性欠如の治療
2010年10月8日(金)15:02:11返信者:りーたん
とてもわかりやすく回答していただき、ありがとうございました。相談を投稿した後に、担当医に治療経過を詳しく聞いてみました。
息子は、舌が大きいのに、歯のアーチが狭いため、まず床矯正でアーチを拡げ、その後に歯列矯正で歯並びを整え、最後に左下5はブリッジを入れるとのことです。担当医は、先天性欠如の治療よりも歯並びを治すことの方が重要と考えているようです。矯正で左下5のスペースを埋めるには、上下左右のバランスを考えて、右下Eと上の歯2本を抜歯することになり、その方がマイナスだと言います。
私と息子は歯並びのことは気にしておらず、左下5のスペースの治療をして欲しいだけでした。私自身、中学生でブリッジを入れて苦労したので、息子には、将来のことまで考えた治療を受けさせたいと思っています。矯正か、ブリッジか、将来のことを考えて、どちらの方が良いとは一概には言えないのでしょうか?
また、抜歯後1年半スペースが空いたままで、上や両隣の歯が伸びたり倒れたりしてしまわないか心配です。担当医は矯正をしている間は大丈夫というのですが、仮歯などを入れた方がよいでしょうか?
長くなってしまい、申し訳ありません。もう一度、よろしくお願いします。

回答 Re:先天性欠如部分を閉鎖するかブリッジにするか?
2010年10月15日(金)14:27:40回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 りーたんさん、お返事ありがとうございます。
 少し解ってきました。

 まず、それぞれの患者さんに、ベストの選択肢と次善の策というのがあり、それぞれ一長一短があるのが普通としましょう。

 今回のりーたんさんのお子さんの先天欠如の件では、このそれぞれの方法についてのメリットとデメリットがはっきりしてないことによって、治療に対する不信感も出てきているような気がします。

 まず、「舌が大きいのに、歯のアーチが狭い」とありますが、私の常識では舌が大きければ、歯列弓も大きく拡大されており、上下の前歯も前方へ出ている場合が多いと思います。また、すでに先天欠如があるので、拡大することによってスペースがさらに広がるわけですから、りーたんさんのご心配もごもっともです。

 ここで、要チェックなのは、前歯の出具合と歯並びの重なりが何ミリあるかです。
 もし、前歯が出ている(上顎前突または両顎前突)の場合は、先天欠如のスペースを使って前歯を後退する必要があります。
 また、歯並びが悪く、これを真っ直ぐに並べるためにも、先天欠如のスペースを使う必要があります。

 この事を考えると、担当医の先生が「床矯正でアーチを拡げ、その後に歯列矯正で歯並びを整え、最後に左下5はブリッジを入れる」という意味が良くわからないですね!
 歯並びを修正するために何ミリのスペースが必要で、前歯を後退するスペースに何ミリ必要だから、残ったスペースを閉鎖する方が良い選択なのか。または、歯並びも悪くなく、前歯も後退する必要がないから、上を歯を抜くのはムダと判断して、下の先天欠如部は閉鎖せずにブリッジにするのか?

 これを違う方向からみると、先天欠如部をブリッジにするメリットとデメリット、先天欠如部を閉鎖するメリットとデメリットということになるでしょう。

 この歯並びを並べるためのスペースと前歯を後退するためのスペースの量について、もう一度担当医に聞いてみてください。さらに、上下の第二大臼歯の生えて来るスペースについても、この時期から考えておく必要があるでしょう。

 また、日本矯正歯科学会の認定医、専門医の名簿から、ご近所の専門医を持っている先生の話しもお聞きになっておいた方が良いでしょう。

http://www.jos.gr.jp/search/index.html

 以上、少しは参考になったでしょうか?
 また、わからないとこがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
ヘッドギア
2010年9月1日(水)17:31:08相談者:てとりん(女性)45歳 大阪府
一年前から今年12歳になる娘が矯正しています。上スペースなく八重歯可能性、先天性欠如下5番左右ということで抜歯しないのが希望でした。最初伝えています。拡大床という装置を前歯につけ 先日1年たったので検査をしました。するとヘッドギアを12時間2年つけるかそれがいやなら、永久歯がはえおわり下2本ないので上2本抜歯するといわれ
私は愕然としました。来年中学になり12時間もヘッドギアなんて毎日無理です。娘もあまりしたくないようです。
この方法しかないのでしょうか?
他の矯正にかわりたい気持ちになりました。

回答 Re:ヘッドギアも抜歯もしないで治療したい
2010年9月23日(木)19:30:32回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 てとりんさん、治療方針に関するご質問ありがとうございます。
 お嬢さんの年齢の12歳の時期は、ちょうど一番身長が伸び、乳歯の永久歯の生え替わりもほぼ終了する時期です。また、最初に生えてくる第一大臼歯(6歳臼歯)の後ろに第二大臼歯(12歳臼歯)が顔を出す時期でもあります。

 この時期の矯正治療の大切なことは、あごの位置がズレている場合に、成長を利用してこれを修正することと、できるだけ歯を抜かないで治療するための下準備の結果が出る時期です。

 てとりんさんのお嬢さんの場合は、上の犬歯が八重歯で歯並びが悪く、下の2本目の小臼歯(奥歯のすぐ手前で第二小臼歯)が先天的に欠如していると言うことですね。
 
 つまり、上は新しく生えてくる永久歯のスペースが不足しており、下は左右の第二小臼歯の先天欠如によって隙間が余ってしまっている状態です。このままでは、上の犬歯は八重歯になり、先天欠如している部分の乳歯が抜けた後は、奥歯がやや前方へ移動し、前歯もやや後退して、下の歯並びはスキマだらけの空隙歯列になります。さらに、下の前歯も後退していくので、上の前歯が出過ぎの「出っ歯」状態になってしまうことが予測されます。

 こうならないように、矯正治療を1年前から始められたと思います。
 ここからは、私の推測ですが、てとりんさんの担当医の先生は、上の犬歯のスペース足りないので、できるだけ上あごの幅を広げて犬歯のスペースを作る事から始めたようです。

 しかし、上あごを広げただけでは、足りなかったようですね。このままでは、上の犬歯の飛びで方が少し良くなるだけで、やっぱり「出っ歯八重歯、下はスキッ歯」になってしまうと判断したのだと思います。

 このため、1か2の方法を選択することにしたようです。

1.上の奥歯を後退して、犬歯のスペースを確保し、さらい上の前歯も後退する。
2.または、上の歯の本数を下と同じ本数に減らして、「八重歯」と「出っ歯」を防ぐ。

 治療を始める時に、てとりんさんからは、抜歯はしたくないとあらかじめ伝えてあり、ヘッドギアーなんか1日12時間もムリという事と思います。

 では、どのようにして「出っ歯」と「八重歯」を防ぐ事ができるのでしょか??
 私はお口の中は拝見していないので、想像だけですから、間違っていたらゴメンなさい。
 
 てとりんさんの書き込みから判断させていただくと、やはり上の小臼歯2本を抜歯するか、ヘッドギアーがどうしても必要と思います。場合によっては、抜歯とヘッドギアーの両方が必要になる可能性もあるでしょう。

 すでに下の歯が2本足りないワケですから、上の小臼歯の抜歯も良い選択肢と思います。また、頑張ってヘッドギアーを使ってくれれば、抜かない治療も可能かも知れません。

 「来年中学になり12時間もヘッドギアなんて毎日無理です。」と書かれていますが、私の患者さんは、みんな頑張ってくれていますヨ。

 学校にはして行かなくて良いですし、帰宅してから、食事の時もお風呂の時も歯ミガキの時も外す事ができますので、ぜひ頑張ってみてはいかがでしょうか??中学生どころか高校生や大人の方にもヘッドギアーを使用して、抜かない上顎前突の治療や、「出っ歯」にないで歯並びを治す治療を私は実践しています。

 ヘッドギアーは、はたで見るととんでもなく大変な装置のように見えますが、実際につけてみると、本人への負担はメガネをかける程度です。また、つけたまま、勉強もできるし、小さなお菓子は食べられますし、ストローを使えばジュースも飲めます。装置の着脱も慣れてしまえば5秒でできるようになりますので、ぜひ考え直していただきたいと思います。

 ヘッドギアーは骨折した時のギブスに似ている所があります。多少不自由ですが、使用した方が絶対に患者さんの利益につながるので、私は躊躇なく必要な場合はヘッドギアーを使用します。

 また、解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。

Re:ヘッドギア
2010年9月27日(月)21:01:14返信者:匿名
詳しい説明ありがとうございます。
ヘッドギアでがんばってみることにしました。
見るとやはりよいイメージ(すいません)がなく 拒否反応が正直でてしまい 拡大床装置もしていたので
あわててしまったのも事実です。
先生の説明本当に疑問がとれました。
娘とできるだけ付けれるようがんばります。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 矯正治療中の質問 永久歯に生え替わってから
親知らず
2010年5月19日(水)10:16:30相談者:ミッキー(女性)15歳 大阪府
15歳の矯正中の娘のことでよろしくお願いします。
非抜歯で矯正をしてい、八重歯の重なりをなくすのに歯を後方に移動させているのですがなかなか動かずスペースがないために、
親知らずの一つ前の奥歯を抜歯して親知らずを使う方法で治療しますと先生から言われました。
親知らずはレントゲンでは見えてますけどはえていない状態です。先生はとくにめずらしい方法ではありませんと話してくださったのですが、本当に今はえてきていない親知らずがきちんとはえてきてくれてかみ合わせなど影響はないのか少し不安です。
親知らずがきちんとはえてこないなどの問題がおこる可能性などはないのでしょうか?
素人からすると健康な奥歯を抜くのに抵抗感があるのですが・・・
たいていの方が抜く親知らずをぬかずその前の歯をどうしてぬくのでしょうか?
親知らずを抜かれたほうがなんだか納得いくのですが・・・
ご回答よろしくお願いします。

回答 Re:第二大臼歯を抜歯して親知らず使う治療は?
2010年6月1日(火)18:20:24回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ミッキーさん、こんにちは!回答が遅くなってゴメンなさい。
 今回の奥歯を抜く不安や出てもいない親知らずに対する不安へのご質問は、とても当たり前の疑問ですね!

 書き込みから判断して、お嬢さんの場合は歯並びが悪い「叢生」の状態と思います。
 もう一つ、上下の前歯の位置が重要な情報ですが、今回の書き込みからは解りません。これは、顔全体に対して、上下の前歯が出過ぎなのか、正常なのか、引っ込み過ぎなのかと言うことです。

 歯を抜かなくてはならないかどうかの判断は、前歯の位置を変えないで「叢生」を「ほどく」ために必要なスペースが何ミリ必要か?前歯を後退するために何ミリ必要か?この2つ和が、治療するために必要なスペースの量です。

 ここで、「叢生」を「ほどく」ために必要なスペースを解説すると、歯の重なりがどの程度あるか?ということです。また、前歯の位置に関しては横顔のレントゲン(セファロといいます)から、理想的な位置に移動するために何ミリ必要かを計測する事ができます。

 このように、上下それぞれに必要なスペースを計算して、奥歯を何ミリ後退する必要があるか?そのためにどのような装置が必要か?または、前歯を何ミリ前方へ移動するのか?というシミュレーションを行って、治療方針を立案します。

 さて、ここからが抜歯する歯を選択する順番となります。
 通常、抜歯することの多い歯は、
・犬歯の後ろの第一小臼歯かその後ろの第二小臼歯
・そして今回の第二大臼歯または第三大臼歯(親知らず)です。

 ミッキーさんのお嬢さんの場合は、非抜歯で治療する予定だったのでしょうが、やはりスペースが足りなくなり、抜歯しなくてはならなくなったワケです。この時、犬歯の後ろの小臼歯を抜歯するか、この小臼歯を残して2本目の第二大臼歯を抜歯して、ここに第三大臼歯が生えてくるのを待つかの選択になります。

 この時、小臼歯より第二大臼歯の方が約2倍くらいの大きさがありますので、小臼歯を抜歯して第二大臼歯を残す方法と、第二大臼歯を抜歯して第一大臼歯を後退してスペースを作り、第三大臼歯を生かす方法があります。

 小臼歯を抜歯する方法は、現在ある歯で全てコントロールできますので確実性がありますが、第三大臼歯(親知らず)も、後で抜歯する必要が出てくるかも知れません。

 第二大臼歯を抜歯する方法は、大きな大臼歯を抜歯しますので患者さんの負担も大きく、第一大臼歯を後退しなくてはなりませんし、まだ萌出していない第三大臼歯がきちんと出てきて、咬み合わせに参加するところまで見届ける必要があります。

 しかし、その仕上がりは、小臼歯が2本と大臼歯が2本の構成となりますので、歯科検診などを受けた時には、あたかも非抜歯で治療したようにしか見えない状態を作り出すことができます。実は第二大臼歯と第三大臼歯は区別がつなかいくらい歯の形や大きさが似ている場合があります。 

 このように、時間と手間ヒマがかかり、第三大臼歯がうまく使えるどうかのリスクはありますが、第二大臼歯を抜く方法にもメリットがあることは確かです。

 ご質問の答えになったでしょうか?
 また、疑問がありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 永久歯に生え替わってから
娘の矯正、上顎前突で。
2010年3月23日(火)15:10:28相談者:ともぞう(女性)12歳 北海道
この春中学生になる娘の矯正を始めようと思ってるのですが、精密な検査の結果、上顎前突で上顎左右4番を抜歯するそうです。抜くことに娘より私の方が不安を感じてしまってます。娘は口を閉じてる時はあまり出っ歯のようには見えないのですが、意識しないと口が半開きになっています。笑うと3〜3全体が出ています。歯並び自体は7番目の歯がはえてから少し悪くなりましたがそれ程悪くありません。上の犬歯の先が正常な位置から4ミリ前にずれてるそうです。私が感じてる不安を担当医にも聞いたのですが、他の先生の意見もお聞きしたいと思い、投稿させていただきました。
1.抜歯して前歯を下げて鼻の下が伸びたりしないのか。
 歯並びや前突が直っても顔の雰囲気があまりにも変わるのは不安。今現在が、それほど出っ歯に見えないので。
2.今は笑っても歯茎は見えないが矯正後、歯茎が見えるようになったりしないか。
3.これから異常に下顎が発達してきたりしないか。

担当医は1と2については、詳しく説明してくれて、そんなことにはなりませんと言われました。3は聞き忘れてしまったことです。
どうぞよろしくお願いします。

回答 Re:上顎前突の抜歯治療の不安
2010年4月9日(金)15:48:35回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ともぞうさん、回答が遅くなってごめんなさい。

>1.抜歯して前歯を下げて鼻の下が伸びたりしないのか。
> 今現在が、それほど出っ歯に見えないので、歯並びや前突が直っても顔の雰囲気があまりにも変わるのは不安。

 確かに口元が変わることに不安があるのは解りますが、現在でも意識しないと口が閉じられないほど前歯が出ているわけですから、これは明らかに異常な状態です。精密検査でも、犬歯が4mmも前方へ出過ぎになっている事が解っているのですから、抜歯しての矯正治療は当然の選択です。

 逆に抜歯しないで、この口が閉じられない事や犬歯の位置の異常を修正する事はできません。

 口を閉じている時にあまり出っ歯に見えないのは、口唇の厚みで上下の歯のズレをカバーしているからで、咬み合わせが正常なワケではありません。
 矯正治療の目的は、上下の歯を精密機械の歯車が咬み合うようにしっかりと咬み合わせることで、咬む機能を改善し、咬む筋肉や咬む動作を補助する額関節の健康を守り、歯自体の寿命を長くする事と私は考えています。つまり、見た目を治すことが一番の目標ではありません。

 特に、ともぞうさんのお嬢さんのように、歯を抜いて治療する必要のある患者様には、歯を抜く必要がある事を立証するに足る証拠が必要ですから、精密検査を行って、具体的な数字に基づいて診断して、治療計画を立案するワケです。

 歯の抜歯に対して、漠然とした不安を持つのは良く解りますが、そこまでに至る科学的な根拠をしっかりとご理解下さい。

 ご心配の「抜歯によって鼻の下が伸びる」「顔の雰囲気があまりもに変わる」ような科学的な根拠はありませんので、安心して矯正治療を受けて良いと思います。


>2.今は笑っても歯茎は見えないが矯正後、歯茎が見えるようになったりしないか。

 上顎前突では治療前から歯茎が見えすぎの場合も多く、見えすぎの歯茎をできるだけ見えないように、上の前歯を上方へ圧下(歯の根の方向へ押し込む)しながら、咬み合わせを浅くし、上の前歯を後退する治療方法がほぼ確立されています。

 従って、治療前には歯茎が見えない患者様で治療後に見えるような治療をする矯正歯科専門医はいませんのでご安心下さい。しかし、日本矯正歯科学会の認定医または専門医の資格を持っていない場合には、矯正歯科治療の専門教育を受けていないので、この限りではありませんのでご注意下さい。


>3.これから異常に下顎が発達してきたりしないか。

 確かに12歳という年齢は身長が急激に伸びる時期であり、下あごも身長の伸びと連動して大きく成長します。上顎前突の方が反対咬合になるようなことはありませんのでご安心下さい。

 もし、心配であれば、身長の伸びと下あごの成長はある程度連動する事が解っていますので、身長の伸びが収まってから矯正治療を開始する方法もあります。
 しかし、一般的には、この身長の伸びる時に下あごも大きくなる成長を利用して、下あごを前方へ誘導しながら上顎前突の治療を行うのが合理的です。

 まれに、脳下錐体腫瘍などによって異常な下あごの発達がみられる事がありまが、それ以外にはほとんど心配することはありませんので、ご安心下さい。

 以上、遅くなりましたが、少しでも参考になれば幸いです。


 カテゴリ: 【本人からの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
矯正はした方が良いですか
2009年12月25日(金)11:12:08相談者:波瑠(女性)23歳 静岡県
初めて質問させていただきます。
小学生の頃に右下の永久歯(犬歯?)が一本抜けてしまい、そのまま放っていました。その後から顎が左にずれているような状態で、下顎は隙間なく歯が並んでいるせいか、右側の歯がかみ合っていません。
2年ほど前に口が突然開かなくなり、口腔外科で見てもらったのですが、並びが悪いだけと言われてそのままになっていました。開くようになってから、右上奥歯の一番後ろが頬の方へ曲がってしまっていました。その後ろに親知らずが同じように外側に向けて生えているのにその時気づきました。
一日中左顎の痛みと右上奥の痛みがあります。曲がった奥歯は顎の筋肉との間がほとんどなく、歯ブラシも入りません。
矯正をと考えているのですが、お金がもの凄く掛かると聞いて矯正を戸惑っています。
下の犬歯が一本無いのと親知らずと奥歯一本が曲がっていること以外はちゃんと並んでいると思います。矯正にはどれぐらいの期間と費用が予想されますか? またこのままにしておくとどうなってしまいますか?
よろしくお願いします。

回答 Re:左右非対称の矯正治療はした方が良いですか?
2010年1月7日(木)15:28:51回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 波瑠さん、こんにちは!お正月をはさんで、回答が遅くなってゴメンなさい。
 さて、右下の犬歯が小学生の頃に抜けてから、ずいぶんと時間がたってしまったために、この空いたスペースに周囲の歯が寄ってきてしまったようですね!そのために、左右非対称な咬み合わせになり、あごが左へズレて、右は咬み合わなくなってしまったのかも知れません。

 このように、上手く咬んでいない状態で、ひと咬み、40kgとか70kgの力を毎日、毎日受けていると、ついにあごの関節や筋肉の疲労によって、2年ほど前に突然口が開かなくなってしまったのかも知れません。さらに、右上の奥歯も外側へ飛び出てしまったようです。

 今では、一日中左の頬と右上奥歯の痛みと歯ブラシもほとんどできない状態という事ですから、このままにしておくと奥歯が虫歯になってしまったり、またいつ口が開かなくなる事が起きるか解りません。まだ23歳とお若いので、あまり「くたびれて」いないので、それほど不自由ではないかも知れませんが、咬み合わせの負担は年齢とともに、どんどん蓄積されて、様々な不快な症状として表れて来る事が多いようです。
 
 現在でも。痛みなどの困った状態にあるわけですから、やはり矯正治療を行って、壊れてしまった咬み合わせを整える必要があるのではないでしょうか?もちろん、お金の事もあると思いますが、液晶テレビよりは高いですが、軽自動車を買って乗るよりは安いと思います。 

 費用と時間と波瑠さんの「頑張り」が必要ですが、波瑠さんには矯正歯科治療がどうしても必要と思います。ぜひ一度、お近くの矯正歯科医に相談してみてください。最初は「矯正相談」のみで、費用も数千円から無料の所もありますので、我慢してどんどん悪くなるよりは、積極的に治す事を考えてみてください。
 また、わからない事がありましたら、書き込みお待ちしております。


ありがとうござます
2010年1月25日(月)18:12:59返信者:波瑠
お返事ありがとうございます。
やはり放っておくのは良くないのですね。
近くに矯正専門の歯科医さんを見つけて、分割支払いでなんとか払えそうだったので、今年か来年に矯正を始めたいと思っています。
下の歯が1本ないのは最初の相談で書きましたが、
先日、上の前歯が大きくてちょっと出っ歯気味なのに気づきました。
もしこれも直すとなると、抜歯が必要になりますか?
抜歯を行う場合、どの歯を抜くとか決まりはありますか?


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 矯正治療中の質問 永久歯に生え替わってから
娘の矯正
2009年11月4日(水)17:29:18相談者:ハーマイオニー(女性)40歳 石川県
中学三年の娘です。小学五年より反対咬合の矯正を始めましたが、あまりの長い期間のため、今回セカンドオピニオンの意見をと思い違う矯正歯科に行ってまいりました。今までずっと前歯を前に出すべく針金で矯正をしてきたのですが今回外科手術を伴った治療を勧められました。ちょっと驚きでした。今までの四年間は無駄だったのでしょうか。手術は全麻と聞きましたが、大丈夫でしょうか。手術なしではダメなのでしょうか。

回答 Re:中学校3年生の反対咬合の矯正
2009年11月13日(金)20:22:51回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ハーマイオニーさん、こんにちは!今まで、がんばって来たのにという思いは、本当に良く解ります。4年間も何をしていたのか?という思いもあると思います。

 女の子が一番身長が伸びるのが、小学校5年生から6年生にかけてです。この時期には身長が伸びるだけでなく、上のあごはあまり大きくならないのにもかかわず。下あごの骨だけが、身長の伸びに少し遅れてどんどん大きくなります。

 この時、上下の前歯の咬み合わせが逆のままだと、下あごの前方への成長を抑えるものは何もない状態になるので、上下の前歯の咬み合わせを正常に整えて、上下でしっかりと咬むことで、できるだけ下あごが前方へ成長し過ぎるの防ぐために、上の前歯を前へ出していたのではないでしょうか?

 しかし、前歯の咬み合わせをどんなに治しても、それを乗り越えて下あごが大きくなてしまう患者さんもおります。もしかすると、ハーマイオニーさんのお嬢さんも、この「骨格性の下顎前突」かも知れません。この時期を「思春期性の成長のスパート」と言います。

 私の診療室では、このような骨格性の下顎前突が疑われる子の場合には、おおむね小学校2、3年生から上下の骨格自体の治療を行って、できるだけ思春期性の成長のスパートの時期に下あごが上あごを追い越さないような治療を行っています。場合によっては、永久歯へ生え替わる前の幼稚園の年長さんの乳歯期からでも、これらのあご自体の治療を行うことがあります。

 しかし、私のように上下のあご自体の位置の治療が可能と思っている先生方がいる一方、下あご自体の成長のコントロールは不可能であるから、骨格性の下顎前突の場合には成長の終了後に、外科手術を行って治療すべきであると考える先生方もいます。

 確かに私の診療室でも、小学校低学年からあご自体の成長の誘導を行っても、大学生になって外科手術を行った患者さんが、100人中数人おります。これを小さい頃の治療が有効と見るか、やっても無駄と見るかは、その先生によると思います。私は、小さい頃のあごの治療によって、外科手術になる可能性は確実に低くなると思っているのですが。

 さらに、私の患者さん達は、初診時より思春期性の成長により、どうしても下あごの成長が押さえきれない事があり、そういう場合には外科手術の対象になることもありうる事をお伝えしてあります。

 ハーマイオニーさんは、突然、手術という話が出て来たので、びっくりされていると思いますが、そろそろ担当医からも「手術された方が良い」と言われる時期が近づいていると思います。

 手術しないでなんとかならないか?というお気持ちは良く解りますが、やはり限度があります。あまりにも上下のあご自体の位置がズレていると、上の前歯を限りなく外側へ傾斜させ、下の前歯も限りなく内側へ傾斜させる事になります。場合によっては、下の歯の根が下あごの骨にあたって、根の形が浮き出てくるような場合のあります。

 さらに、上唇の部分が短く下唇からあごの先端までの長さが長くなり、魔法使いのお婆さんのような感じになってしまう事もあります。このため、ある一定の限度を超えて下あごが大きくなってしまったら、やはり手術して下あご自他の大きさを小さくしたり、上あごを前方へ移動して治した方が良い結果が得られます。

 残念なお気持ちは解りますが、今後、最も良い状態に仕上げるにはどうしら良いかを担当医と相談してみて下さい。また、解らない事があれば書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 矯正治療中の質問 永久歯に生え替わってから
娘の矯正
2009年11月2日(月)10:13:48相談者:riri(女性)43歳 福岡県
はじめまして。娘は12歳で乱ぐい歯のため9歳から矯正をはじめました。ワイヤーブラケット等で治療して歯並びを整えましたがまだ永久歯への生え変わりが全部終わってない、乳歯も混じっている今の段階で歯列スペースに余裕なくきちきちにおさまっている感じです。ここ1年くらいは生え変わりを待つとの事で数ヶ月おきに診察に行っていました。そこで先生からまだ成長期だから顎も成長するだろうけど、永久歯4本抜歯しないといけないかもといわれました。そこでいろいろ調べたら床矯正という方法を知りました。できれば健康な歯を抜きたくありません。でも今の担当医は抜かないと出っ歯になると言われ、床矯正の本を読むと
歯列スペースを広げるから出っ歯にもならず抜歯もしなくていいとあります。どちらが正しいのか調べれば調べるほどわからなくなりました。専門の方のご意見をいただきたくご相談いたします。よろしくお願いします。

回答 Re:床矯正は歯を抜かず、出っ歯にならないのはウソ? 
2009年11月9日(月)19:43:58回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ririさん、こんにちは!床矯正のご質問ありがとうございます。
 「健康な歯を抜きたくない」気持ちは、我々矯正歯科医の方も患者さんと同じくらい強いです。そのために、永久歯が生え揃う前から、いろいろと治療を行うことも多くあります。

 例えば、ヘッドギアーなどの装置で上の奥歯を後退して永久歯の生えて来るスペースを増やしたり、あごの横幅を広げてスペースを増やす事もあります。また、あまり多くはないですが、上下の前歯が内側へ押し込まれている場合などには、押し込まれた分を外側へ移動する事もあります。

 これらの治療方針は、レントゲンや歯の模型などの計測を行って、それぞれの患者さんに最も適した治療の方法を考えた上で行う治療です。このように、あご自体の大きさをできる範囲で前後的、あるいは左右的に拡大しても、新しい永久歯の大きさには足りない場合にのみ、健康な歯の本数を減らして治療する必要があります。10月14日のご質問の「抜歯個所に関して」もぜひご一読下さい。

 さて、「床矯正」では、なぜ出っ歯にもならず、抜歯もしなくて良いのでしょう。床矯正装置は単に矯正治療を行うための、装置の一種類に過ぎません。あごが小さいから、あごを大きくするのは解りますが、どんな人でもあごを広げれば、大きな歯が収まるというのは、ちょっと変だとは思いませんか??

 あごの大きさを拡大する時に、我々矯正歯科医は様々な装置を使用します。「床矯正装置」は、その様々な装置のうちの一つに過ぎないのです。歯並びが悪くなった原因もあごが小さい方向性も歯の大きさも全部無視して、「床矯正」を行えば、出っ歯にならず、歯も抜かなくて良いというのは、あまりにも理屈が通っていないとは思いませんか??

 矯正治療はとかく装置で選択したくなるお気持ちは解りますが、まずは不正咬合の原因を調べて、その症状に最適な治療方法を決定し、その上で装置を選択するのが常識です。いきなり装置から入る本に惑わされないように、しっかりと理性を持ってお読み下さい。

 最悪の場合、この質問の2つ前のご質問「床矯正 その後」にあるように、上下の歯列が咬み合わなくなるような副作用もありので、ぜひ参考にしていただき、科学的なご判断をお願いします。



 カテゴリ: 【本人からの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
受け口 開咬
2009年6月8日(月)18:27:35相談者:つつみ(男性)15歳 徳島県
ぼくは、受け口、開咬なのですが、日に日に悪化するんじゃないかと、毎日歯を気にしています。15の受け口、開咬はどのくらいのペースで進行していくのでしょうか。
ご回答よろしくお願いします。

回答 Re:15歳の男子の受け口・開咬はさらに悪化するか?
2009年6月9日(火)17:12:36回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 つつみさん、ご質問ありがとうございます。とても気にされているようで、矯正治療をしたい気持ちは良く解るのですが、今すぐには無理という方なのかも知れませんね!

 男子で身長が一番伸びるのは、小学校6年生あたりから中学生で、高校生いっぱいは身長が伸びる方が多いです。下あごの成長もこの身長の伸びに、ほぼ連動すると考えて良いですが、下あごの成長がとても強い方の場合には、20歳前後まで大きくなる方もいます。

 従って、つつみさん場合にも、身長が伸び始めてから目に見えて悪化し、高校生いっぱいは、下あごが伸びて悪くなって行く可能性が高いと思います。

 開咬の原因は、この下あご自体の成長にも大きく関連していますが、舌を突き出して飲み込む癖も、増悪因子になっている場合があります。
 このような舌を突き出して飲み込む癖は、特別な練習を行うことで、悪化するのを防止できることもありますので、ぜひ一度、お近くの矯正専門医で矯正相談を受けてみて下さい。

 また、解らない事などありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
奥歯が歪んで
2009年5月29日(金)14:27:35相談者:ミルク(男性)13歳 東京都
宜しくお願いします。
13歳の息子ですが、片方だけ第二大臼歯が頬側に
歪んで生えてきています。現在は半分程度生えてきている
状態で、まだ完全には歯が顔を出しておりません。
このままの角度でしっかりと第二大臼歯が生えれば、
頬を傷つけるように思います。

こういう場合は、抜歯してしまうのでしょうか?
矯正で治る場合もございますか?

宜しくお願いいたします。



回答 Re:第二大臼歯が外側へ向いて生えて来たが?
2009年6月1日(月)19:11:56回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ミルクさん、第二大臼歯の萌出障害についてのご質問ありがとうございます。
 さて、「第二大臼歯の抜歯」については、どこかの先生に言われたのでしょうか??
 私の場合は、第二大臼歯自体が癒着しているとか、矮小歯であるなどの大きな問題点がない限りは、抜歯の選択肢には入らない歯です。

 人間の歯の種類を解説すると、大きく分けて、平たいショベル状の前歯、上から見ると三角形で歯列弓のコーナーで咬む事に重要な役割を果たす犬歯。そして、小さな臼歯の小臼歯。食物をすり潰す働きの大臼歯の4種類があります。これらの歯はそれぞれ左右対称に配置され、片方で、前歯は2本、犬歯は1本、小臼歯と大臼歯は2本づつあります。

 これを機関車の車輪にたとえると、前歯は一番前方の排除板で、犬歯は線路通りに曲がる時のガイド車輪、小臼歯は一回り小さな前輪。大臼歯は重い機関車を支え、動力を伝えるる大きな後輪になります。イメージは沸いたでしょうか?

 この、大きな後輪の後ろ側が第二大臼歯です。そう考えると、咬む動作を支えるのに非常に重要な歯である事が解ると思います。この第二大臼歯は12歳臼歯とも言われ、ミルクさんの息子さんは、ほぼ正常範囲での萌出時期と言えるでしょう。

 さて、この第二大臼歯が半分だけ生えて、外側を向いて出てきている状態は、意外に良くある状態です。特に、前歯や犬歯がきちんと並んで生えている方で、奥歯の生えるスペースが不足する場合に起こる事があります。このままの状態で放置すると、頬粘膜を傷つけるのではないとのご心配のようですが、むしろ、上下の第二大臼歯がスレ違って咬み合う「シザーズバイト:鋏状咬合」となる事の方が心配ですね。

 ぜひ、一度お近くの矯正歯科医にご相談下さい。レントゲン写真などを撮って、現在の状態と今後考えられる状態をご説明する事ができると思います。その時に、どの時期から、どのような方法で矯正治療をした方が良いのかの提案があると思います。
 その上で、また解らないことなどがありましたら、書き込みお待ちしております。


有難うございました
2009年6月8日(月)20:57:49返信者:匿名
小笠原先生、この度は大変丁寧なご指導を頂きまして
有難うございました。相談者の心配な点を読み取り、
この様に細やかなサポートをして頂ける所は他には
ないと思います。

本当に有難うございました。
心よりお礼申し上げます。



 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
傾いた奥歯と親知らずについて
2009年5月8日(金)17:04:45相談者:りこ(女性)15歳 神奈川県
はじめまして。現在15歳の娘の歯についてご相談です。
近隣の小児歯科(矯正歯科併設)で、10歳から、埋まった過剰歯が原因でハの字に開いた上前歯の矯正治療を開始しました。その後、右上犬歯が小鼻付近に埋まっていることもわかったので、歯茎を切開・ブラケットをつけ移動させました。ひと月前にようやくリテーナーもはずれてやれやれと思った矢先、問題なしと思っていた下…左右とも一番奥の歯が前方に傾いて生え、その前の歯の上部の張りにつっかえているような状態とのことが判明、その上、その奥には親知らずが水平に埋まっており、前方の歯の根を吸収する?可能性がある為、埋まった親知らずを抜歯、傾いた前歯を矯正する必要があるとのことでした。この矯正が非常に難しくまた何年もかかるとのこと、もし、このままの状態で放置したらどんなデメリットが予想されるか、主治医にも上記のことを聞いておりますが、歯が悪くなってももうこれ以上の長期間の矯正は嫌だという娘の気持ちもあり、放置した場合どの程度のダメージとなるか、他の先生の意見をお伺いいたしたく、書き込みさせていただきました。お忙しいところ恐縮ですがよろしくお願いいたします。

回答 Re:傾いた奥歯と親知らずについて
2009年5月11日(月)15:44:22回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 りこさん、はじめまして。難しいご質問ありがとうございます。
 お嬢さんも、すっかり矯正治療にはアキアキといった感じですね!10歳から初めて15歳でようやく終わったかと思ったら、…ガックリですよね!!

 確かにお話を聞くと、少し難しいケースのようですが、診断と治療計画に変更が必要なようです。

 過剰歯による上の前歯の歯並びの異常と右上犬歯の転位に引き続き、第二大臼歯の前方への傾斜による萌出障害で、これは、歯のサイズが大きいにもかかわらず、なんとか頑張って歯を抜かないで並べた時によく起こる状態です。

 食物をすり潰す役割の大きな臼歯は、人間の場合には2本あります。お嬢さんの現在の症状は、そのうち1本が斜めに引っかかって出てこないために機能しなくなっている状態です。
 例えると、前輪片側1本と後ろ2本のトラックのタイヤのうち、一番後ろのタイヤが1本ない状態です。このまま、重い土を積んで走りつづけると、残ったもう一本の後輪も潰れてしまったり、車体が斜めに傾いて真っ直ぐに走るのが難しくなるかも知れません。

 このように、やはりこの奥歯は、このまま放置すべきではないと思います。
 ぜひ一度、お近くの矯正専門医へご相談下さい。我々矯正歯科医の場合は、10歳の初診時の段階から、現在の状態をある程度予測して、診断と治療方針を立案する事ができると思います。りこさんの書き込みからだけの想像ですので間違っているかも知れませんが、もしかすると歯の本数を減らして再治療する方が良いかも知れません。

 お嬢さんのお気持ちはとても良くわかりますので、明日からでも直ぐにとは言いません。ぜひ、時間をかけて、よく考えていただき、今後は治療方針を途中で変更しなくて良い矯正歯科専門医で、もう一度頑張ってみて下さい。

 また解らない事があれば、書き込みをお待ちしております。


Re:傾いた奥歯と親知らずについて
2009年5月13日(水)21:22:24返信者:りこ
お忙しい中、ご回答をいただきましてありがとうございました。
下手な文章で分かりにくい質問でしたのに、ご丁寧にお答えいただき感謝しております。

やはり少し時間をおいて娘ともう一度話し合って、矯正専門医を訪ねてみようと思いますが、その猶予というか、タイムリミットはどれくらいなのでしょうか・・・直接診察していただいている訳ではないので、なんともおっしゃれないところとは存じますが、主治医の言う、前方の歯の根に悪影響をおよぼすに至るまでの期間は、通常どのくらいあるものなのでしょうか。

回答 Re:傾いた奥歯と親知らずについて
2009年5月14日(木)17:14:57回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 りこさん、さっそくのお返事ありがとうございます。
 タイムリミットは難しいですネ!りこさんもご理解いただいているように、現在の状態を拝見していないので、あまり無責任な発言は差し控えさえていただきます。

 お嬢さんの矯正治療に対する気持ちが、少し前向きになってきたようなら、この夏休みにでも、ぜひ矯正歯科専門医の矯正相談をうけられた方が良いと思います。この専門医の話を聞いて、どうするか考えていただいても結構ですし、タイムリミットもこの時にお聞きいただくのが良いと思います。あまりお役にたてなくて、ごめんなさい!


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