ミッキーさん、こんにちは!回答が遅くなってゴメンなさい。 今回の奥歯を抜く不安や出てもいない親知らずに対する不安へのご質問は、とても当たり前の疑問ですね!
書き込みから判断して、お嬢さんの場合は歯並びが悪い「叢生」の状態と思います。 もう一つ、上下の前歯の位置が重要な情報ですが、今回の書き込みからは解りません。これは、顔全体に対して、上下の前歯が出過ぎなのか、正常なのか、引っ込み過ぎなのかと言うことです。
歯を抜かなくてはならないかどうかの判断は、前歯の位置を変えないで「叢生」を「ほどく」ために必要なスペースが何ミリ必要か?前歯を後退するために何ミリ必要か?この2つ和が、治療するために必要なスペースの量です。
ここで、「叢生」を「ほどく」ために必要なスペースを解説すると、歯の重なりがどの程度あるか?ということです。また、前歯の位置に関しては横顔のレントゲン(セファロといいます)から、理想的な位置に移動するために何ミリ必要かを計測する事ができます。
このように、上下それぞれに必要なスペースを計算して、奥歯を何ミリ後退する必要があるか?そのためにどのような装置が必要か?または、前歯を何ミリ前方へ移動するのか?というシミュレーションを行って、治療方針を立案します。
さて、ここからが抜歯する歯を選択する順番となります。 通常、抜歯することの多い歯は、 ・犬歯の後ろの第一小臼歯かその後ろの第二小臼歯 ・そして今回の第二大臼歯または第三大臼歯(親知らず)です。
ミッキーさんのお嬢さんの場合は、非抜歯で治療する予定だったのでしょうが、やはりスペースが足りなくなり、抜歯しなくてはならなくなったワケです。この時、犬歯の後ろの小臼歯を抜歯するか、この小臼歯を残して2本目の第二大臼歯を抜歯して、ここに第三大臼歯が生えてくるのを待つかの選択になります。
この時、小臼歯より第二大臼歯の方が約2倍くらいの大きさがありますので、小臼歯を抜歯して第二大臼歯を残す方法と、第二大臼歯を抜歯して第一大臼歯を後退してスペースを作り、第三大臼歯を生かす方法があります。
小臼歯を抜歯する方法は、現在ある歯で全てコントロールできますので確実性がありますが、第三大臼歯(親知らず)も、後で抜歯する必要が出てくるかも知れません。
第二大臼歯を抜歯する方法は、大きな大臼歯を抜歯しますので患者さんの負担も大きく、第一大臼歯を後退しなくてはなりませんし、まだ萌出していない第三大臼歯がきちんと出てきて、咬み合わせに参加するところまで見届ける必要があります。
しかし、その仕上がりは、小臼歯が2本と大臼歯が2本の構成となりますので、歯科検診などを受けた時には、あたかも非抜歯で治療したようにしか見えない状態を作り出すことができます。実は第二大臼歯と第三大臼歯は区別がつなかいくらい歯の形や大きさが似ている場合があります。
このように、時間と手間ヒマがかかり、第三大臼歯がうまく使えるどうかのリスクはありますが、第二大臼歯を抜く方法にもメリットがあることは確かです。
ご質問の答えになったでしょうか? また、疑問がありましたら、書き込みお待ちしております。
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