矯正やめたいさん、こんにちは。書き込みの内容からは、どのような矯正治療をどの程度の期間をかけて行ったのか良く解らないので、一般論しか言えないですね。
担当の先生は矯正歯科専門医でしょうか?それとも矯正もやっている一般歯科の先生でしょうか??矯正歯科専門医以外の先生のお考えは解りませんので、矯正専門医の場合に限ってお答えします。
お子様の現在の年齢は、中学生になってから装置を外したいと言うことは、中学校1年生か2年のようです。この時期の男の子は1年に10cm近く急激に身長が伸びる時期でもあり、第一大臼歯の後方に新たに第二大臼歯が生えて来る時期です。
身長が急激に伸びる時期には、下あごも大きく成長し、さらに下あごの動きの支点となるあごの関節に近い所に、2番目に大きな臼歯が生えて来る時期に重なっているので、咬合が非常に不安定になる時期と言えます。
つまり、これまで治療して来た結果が崩れてしまったり、反対咬合の場合には再発する時期にあたります。このため、私の場合には身長の伸びがある程度落ち着く中学生一杯は診せていただくのが普通です。
また「精神的苦痛」と言う言葉が頻繁に出て来ますが、当院の患者さんについて言えば、ほとんどの子は「嫌だった歯並びが治って嬉しい」「顔の形がスッキリして美人になった」「口元が引っ込んで口が閉じやすくなった」「苦労して治したので歯だけは自慢できる」と言っていただける方がほとんどです。歯並びや咬み合わせを治すという「目的」のために頑張っているワケですから、その方法である「矯正装置」イコール「精神的苦痛」と言われてしまうと、この方の治療はしない方が良かったと私は思ってしまいます。治療した結果の「歯並び」や「咬み合わせ」「口元」よりも、矯正装置の方が感心があるワケですから、とても空しい限りです。
結局、矯正を止めたいさんは、早く矯正装置を外して欲しいのでしょうから、担当医には「治療結果には満足していますので矯正装置は外してください」と言ってみてはいかがでしょうか?多分、担当医としては「ここで外すリスクについてご説明したとおりですが、後戻りや第二大臼歯の問題の責任については、当院では負うことができません。それでも親御さんの責任で装置を外しますか?」と聞かれると思います。
これまで治療してきた治療結果の一部か全部が失われる可能性がありますが、それでも良いのであれば、私の場合はその由の書面にサインをいただいて、治療を終了します。しかし、現在の状態をできるだけ、悪くならないように、保定装置は装着した方が良いと思います。
また、他院で矯正装置を外すことができるか?というご質問ですが、少しでも矯正治療の知識のある先生であれば、断られると思います。なぜなら、装置を外した後の歯並びや咬み合わせの責任が取れないからです。ましてや、まだ成長期の子ですから、なおさらです。
矯正を止めたいさんの担当医も、何かの理由があって、装置を外すのを延ばしているものと思いますので、ぜひ良く話しを聞いて見て下さい。私がここで書いた予備知識があれば、きっと納得の行く理由があると思います。矯正治療は期間も長く、費用も100万円前後で、患者さんの苦労も確かに多いと思います。治療の最後で、つまづく事のないように、冷静な対応をお願いします。また、解らないことがありましたら、書き込みお待ちしております。
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