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▼ 装置の目的=上顎急速側方拡大装置(プレートタイプ)=
・上顎急速側方拡大装置はネジの力で上あごの幅を拡大するための装置です。
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▼ 装置の仕組みと使用方法=上顎急速側方拡大装置(プレートタイプ)=
・上顎急速側方拡大装置(プレートタイプ)は上顎自体の幅を左右に拡大するための装置です。
仕組みは左右の奥歯と小臼歯にハンドを装着し、このバンドに金属で溶接したハリガネの脚をつけて、上あごを広くおおう合成樹脂製のプレートの中にこの足を固定し、このプレートの中央部におかれた拡大用の左右のプレートに分割すて中央のネジを回すことによって歯だけではなくあごの骨自体も軽くホールドして徐々にあごの横幅を拡大します。バンドはしっかりと歯に接着剤で止められているため、患者様自身が取り外すことは不可能です。外側からはほとんど見えません。通常、中央部のネジを特殊なネジ回しを使用して1日に1/4回転0.2mmのスピードで拡大を行います。従って10日で2mm、30日で6mmの拡大を行う事になり、矯正治療で歯を移動する速度よりは非常に早いスピードのため急速拡大を命名されています。拡大する部位は上顎の正中口蓋縫合と呼ばれる部分で、この元からある上あごの左右のつなぎ目を拡大する事ができるので、この治療が可能になります。しかし、この正中口蓋縫合を自然に開くことのできるのは個人差がありますがおおむね中学校1年生までです。
この装着してから3日から4日は噛むときに歯が痛んだり、鼻の奥がツンとするような感じがしたり、目と目の間の鼻の付け根に違和感があったりしますが異常ではありません。これは鼻の底の骨と上顎の骨が同じものであり、鼻の底の幅が広がる時の特有のものです。しかし、2mm以上拡大が進む(装置装着後10日以上)とこれらの違和感はほとんど感じなくなります。眼鏡をかけている方は鼻に当たる部分の調整が必要になる事があります。
通常2週間から30日前後で拡大は終了します。その後、拡大した正中口蓋縫合の部分が骨組織で満たされて後戻りしなくなるまで、この拡大装置はあごの横幅の固定装置(ギブスのような働き)として最低6ヶ月はそのまま口腔内に置く必要があります。
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▼ 注意事項=上顎急速側方拡大装置(プレートタイプ)=
・はじめの不快感
・歯の裏側にプレートとネジを装着しますので、最初は舌が当たって話しずらかったり、食事がしずらかったりしますが不快感は1週間ほどで慣れてしまいます。
・ガム
・歯の裏側のプレートにガムくっついてとれなくなる事がありますので、この装置の装着中はガムなどは避けた方が無難です。
・プレートの裏側
・装着しているプレートの裏側が不潔なる場合があります。これがこの装置の唯一の欠点です。しかし、スケルトンタイプと比較するとあごを拡大する力が歯とあごの粘膜に分散されるので歯にかかる負担が軽減できる利点を持っていいます。
▼ 緊急事態=上顎急速側方拡大装置(プレートタイプ)=
・この装置自体のトラブルは非常に少ないですが、まれに4本のバンドのうち1本の接着剤がはがれてカタカタと浮いている場合があります。
この場合にはなるべく早くドクターに連絡して修理に行ってください。放置すると正常に顎の骨が開かない場合があります。
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