ゆちさん、初めまして。ご質問ありがとうございます。 これは、根本的な診断と治療方針にかかわることですね!どう答えれば良いか、考え込んでしまいました。
最初から、「もともと外科手術の選択肢はなかった」と言うことは、どういう事でしょうか?担当医から手術の選択肢を提示されなかったという事でしょうか?それとも、ゆちさんが手術はしたくなかったということでしょうか??
書き込みでは、反対咬合で開咬、さらに上の犬歯の八重歯とありますので、上あごが小さく、下あごが大きいことによって、上の犬歯だけが八重歯になている状態であった可能性があります。つまり、反対咬合も咬み合わせが浅かった(開咬)ために、それほど重症には見えなかったかも知れませんが、実際には上下のあごの大きさが、かなりバランスの悪い「骨格性の要素」が強いものであった事が推測されます。
反対咬合や開咬の原因が骨格自体にあったものを、歯の移動だけで治療した結果、上の前歯は外側へ、下の前歯は内側へ傾斜させて治療せざるお得なくなり、このように咬み合わせを作った結果、現在の状態になったのかも知れませんね。従って、ゆちさんも感じているように、外科手術も選択肢に入れて、治療方法を選択した方が良かったですね。
担当医の先生がおっしゃっているように、笑う時に下の前歯が見えてしまうのは、骨格性に問題がある反対咬合の患者さんの典型的な症状です。これは、たとえ外科手術を行っても「下の歯が見えすぎ」の症状が残る場合もあります。
ここからは、私独自の考えであり、一般的ではない事をお断りしておきます。 この「下の前歯が見えすぎ」に対して、歯やあごの位置をおおむね正常な状態にもどしても治らない事があるということは、その原因が歯やあごばかりではなく、唇や口唇の周囲の筋肉の活動にも関連している可能性があると考えています。
つまり、唇などの顔の筋肉をトレーニングすれば、改善できるかもしれないということになります。このための方法として、当院では犬童先生のフェイスニングを取り入れています。同じような表情筋トレーニングやスマイルトレーニングが氾濫しておりますが、犬童先生のフェイスニングは解剖学や生理学的な裏付けがしっかりしているのが特徴です。この犬童先生は「ニンテンドーDS」の「顔トレ」というソフトの監修を行っていますので、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか? また、わからないことがあれば、書き込みお待ちしております。
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