口コミで矯正歯科をさがすならドクターぷらざ矯正歯科サーチ 歯科医院検索はこちら>>
矯正歯科検索 歯列矯正情報 矯正歯科相談掲示板
ドクターぷらざ矯正歯科サーチでは、矯正歯科の検索、歯科医師による相談のほか、
歯列矯正や歯並びに関するさまざまな情報を提供しています。


歯科相談掲示板を検索
相談一覧 担当ドクター

カテゴリから探す
 【カテゴリを指定】 選択した項目全てに当てはまる相談のみを表示します。
【お母さんからの質問】(137) 【本人からの質問】(347)
乳歯期(26) 治療開始前の質問(189)
乳歯と永久歯(55) 矯正治療中の質問(173)
永久歯に生え替わってから(57) 矯正治療終了後の質問(87)
その他(43)



【指定カテゴリ】 ・【お母さんからの質問】


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
受け口の第二期治療の時期について
2014年4月23日(水)18:41:41相談者:ともぞう(男性)13歳 北海道
この春中学二年生になった息子の矯正について相談させてください。息子は受け口で小学2年から矯正を始め、前歯のかみ合わせを直し、歯を並べるスペースを作るための拡張、フェイスマスクなどを使い順調に進んできたと思います。現在は三ヶ月に一度経過観察中です。ですが先日、レントゲン(年一回)の結果、顎の成長は見られないのでそろそろブラケットをつけると言われました。今まで何も不安なくおまかせしていたのですが、私自身受け口で遺伝によるものだと思いますし、男の子なので身長はまだまだ伸びると思うので、このまま経過観察をしていただきながら身長が止まってから装置をつけると考えていたので担当医のお話に戸惑っています。
今回のレントゲンの結果では顎の成長はなくてもまた一年後のレントゲンの時には成長してるのではと不安です。
お聞きしたいことは以下の4つとそれ以外にもアドバイスがありましたらよろしくお願いします。

1 今、装置を付けるメリットはあるのか
2 もしつけた後で顎が成長してきたらどうなるのか
3 付ける時期をこちらが希望してもよいのか
4 受け口の場合の最適な装置を付ける時期は?

回答 Re:受け口の第二期治療の時期について
2014年6月4日(水)14:38:39回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ともぞうさん、的確なご質問ありがとうございます。
 骨格性の反対咬合の治療には、おっしゃるように下顎の成長に対する評価が非常に重要です。このため、治療は成長の評価を行いながら、仕上げの時期を見定める必要があります。

 身長の伸びだけ見ると、女性の場合は小学校5年生から6年生にかけて身長の伸びのスパートがあり、中学校に入ると徐々に成長量が低下し始め、高校生になるとほとんど身長の伸びがなくなるのが通常です。

 しかし、男性の場合には、小学校6年生くらいから急激に身長の伸びるスパートが始まり、中学校1年生、2年生あたりでピークを迎える子が多く、女性より1年から3年も遅く急激な成長が始まります。また、男性の成長のピークにはかなり個人差があり、高校生になってから急激な身長の伸びのある子も少なくなく、大学生になっても、まだ身長が伸びている場合もあります。私の経験では、19歳を越えてから、下顎の成長のために治療した咬み合わせが、また反対咬合へ戻ってしまった症例も大学病院で経験しております。

 このように、男性の成長のピークにはばらつきが多く、20歳近くまで身長が伸びる場合がある事が、ともぞうさんの最もご心配な点と思います。

 下あごの成長はこの身長の伸びに少し遅れてほぼ連動して起こる事が報告されていますので、単純に考えれば、成長が終わる20歳を待って仕上げのマルチブラケット治療を行うのが理想的かも知れません。

  しかし、小学校2年生から治療を始めて、20歳になってから仕上げのマルチブラケット治療を行う事を、ご本人とご両親の納得が得られる場合の方が少ないのではないでしょうか?可及的に治療期間を短くすることも、我々矯正歯科医の重要な仕事です。

 さらに、急激な下あごの成長のコントロールはそれほど簡単なことではなく、むしろそれ以前の小学生の時期に、成長のピークを予測して上下のあごの成長を正常な軌道にのせるという準備の方が大きな意義があると考えています。

 つまり、成長の途中であっても、積極的に歯車をガッチリと噛み合わせるようなイメージで、しっかりと咬める上下の歯の咬合(咬み合わせ)を整え、上下顎の成長のバランスをとるという考えも非常に有意義なことと思います。

 ここまでお読みいただければ、中学校2年生の男性でも、咬合を整える意味があることをご理解いただけるのではないでしょうか?

 どの時点で、矯正歯科学的な歯の移動を行って、成長に介入するのか?
 マルチブラケット治療は単に仕上げという意味だけでなく、残ったあごの成長のバランスを整えるとるという意味の方が大きいという事をご理解下さい。

 
1 今、装置を付けるメリットはあるのか
 >今後のあごの成長を正常な気道にのせるために、緊密な咬み合わせを作ることには、大きな意味があります。

2 もしつけた後で顎が成長してきたらどうなるのか
 >もちろん、そういった事態もあり得ます。しかし、現時点でマルチブラケット治療を行わなくても、同じ結果となるでしょう。むしろ、そのような事態を回避するために、タイミングを計ってマルチブラケット治療を行います。残念ながら、今回行ったマルチブラケット治療の結果が維持できなければ、下あごの成長の終了後に再治療を行います。この再治療の中には、外科的矯正治療も含めて検討する必要があります。

3 付ける時期をこちらが希望してもよいのか
 >もちろん、患者さんの希望はどんどんお聞かせ下さい。しかし、担当されている矯正歯科専門医の知識と経験に基づいた判断を妨害しないようにお願いします。

4 受け口の場合の最適な装置を付ける時期は?
 >一概に判定するのは非常に難しいです。患者さんの症状によって、下あごの成長方向、成長のピークと成長量、歯とあごの大きさのバランスを判定して、患者さん個々に判断する必要があります。
 
 以上、長くなりましたが、また解らないことがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 矯正治療中の質問
矯正wo
2014年3月7日(金)13:03:05相談者:矯正やめたい(男性)50歳 千葉県
子供を矯正歯科にお願いして歯列を整えていただきました。
その後落ち着くまでということでしたので、2年ほど続けました。
この間特に変化はありませんでした。
子供が中学生になり、精神的苦痛と約束の期間を過ぎたので、矯正を止めたいというので先生に相談したところ、準備が必要なので2ヶ月後に外すということになりました。
ところが、2ヶ月経つと理由も告げられずに外せないと先生が言い出しました。
どういえば外してもらえるのでしょうか。
もしくは、他の歯科医院に行けば外してもらえるものなのでしょうか。子供が精神的苦痛を感じていますし、当初の治療予定期間は過ぎていますので、治療を中止したいのですがどうすればよいのでしょうか。

回答 Re:矯正を止めたいが矯正装置を外してくれない
2014年3月21日(金)13:36:12回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 矯正やめたいさん、こんにちは。書き込みの内容からは、どのような矯正治療をどの程度の期間をかけて行ったのか良く解らないので、一般論しか言えないですね。

 担当の先生は矯正歯科専門医でしょうか?それとも矯正もやっている一般歯科の先生でしょうか??矯正歯科専門医以外の先生のお考えは解りませんので、矯正専門医の場合に限ってお答えします。

 お子様の現在の年齢は、中学生になってから装置を外したいと言うことは、中学校1年生か2年のようです。この時期の男の子は1年に10cm近く急激に身長が伸びる時期でもあり、第一大臼歯の後方に新たに第二大臼歯が生えて来る時期です。

 身長が急激に伸びる時期には、下あごも大きく成長し、さらに下あごの動きの支点となるあごの関節に近い所に、2番目に大きな臼歯が生えて来る時期に重なっているので、咬合が非常に不安定になる時期と言えます。

 つまり、これまで治療して来た結果が崩れてしまったり、反対咬合の場合には再発する時期にあたります。このため、私の場合には身長の伸びがある程度落ち着く中学生一杯は診せていただくのが普通です。

 また「精神的苦痛」と言う言葉が頻繁に出て来ますが、当院の患者さんについて言えば、ほとんどの子は「嫌だった歯並びが治って嬉しい」「顔の形がスッキリして美人になった」「口元が引っ込んで口が閉じやすくなった」「苦労して治したので歯だけは自慢できる」と言っていただける方がほとんどです。歯並びや咬み合わせを治すという「目的」のために頑張っているワケですから、その方法である「矯正装置」イコール「精神的苦痛」と言われてしまうと、この方の治療はしない方が良かったと私は思ってしまいます。治療した結果の「歯並び」や「咬み合わせ」「口元」よりも、矯正装置の方が感心があるワケですから、とても空しい限りです。

 結局、矯正を止めたいさんは、早く矯正装置を外して欲しいのでしょうから、担当医には「治療結果には満足していますので矯正装置は外してください」と言ってみてはいかがでしょうか?多分、担当医としては「ここで外すリスクについてご説明したとおりですが、後戻りや第二大臼歯の問題の責任については、当院では負うことができません。それでも親御さんの責任で装置を外しますか?」と聞かれると思います。

 これまで治療してきた治療結果の一部か全部が失われる可能性がありますが、それでも良いのであれば、私の場合はその由の書面にサインをいただいて、治療を終了します。しかし、現在の状態をできるだけ、悪くならないように、保定装置は装着した方が良いと思います。

 また、他院で矯正装置を外すことができるか?というご質問ですが、少しでも矯正治療の知識のある先生であれば、断られると思います。なぜなら、装置を外した後の歯並びや咬み合わせの責任が取れないからです。ましてや、まだ成長期の子ですから、なおさらです。

 矯正を止めたいさんの担当医も、何かの理由があって、装置を外すのを延ばしているものと思いますので、ぜひ良く話しを聞いて見て下さい。私がここで書いた予備知識があれば、きっと納得の行く理由があると思います。矯正治療は期間も長く、費用も100万円前後で、患者さんの苦労も確かに多いと思います。治療の最後で、つまづく事のないように、冷静な対応をお願いします。また、解らないことがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 永久歯に生え替わってから 矯正治療終了後の質問
骨格性反対咬合 二期矯正について
2013年11月11日(月)11:56:21相談者:ロン母(女性)43歳 福岡県
16歳男子の反対咬合二期矯正についてご相談致します。

息子は一期矯正を8歳から開始し、・上顎拡大・チンキャップ・マルチブラケットの治療を15歳で終了しました。
                     
2〜3年で終了予定が中一で骨格性反対咬合が認められ、生え変わりが中三までおよび、7年間動的矯正治療を行ってきました。

矯正後の状態は 
・顎の出方+9度・右上下6〜8番の噛み合わせが歯1本ずれている
・顎のずれにより、上正中線が右側にずれている。

以上の状態から、直ぐに二期矯正に入るように言われました。

息子は一期矯正が長期になったことは負担で、今は不便を感じていないので、できれば二期矯正はしたくないと言っています。

そこで質問なのですが、

1.本人に違和感がないので、二期矯正はせず一期矯正終了の状態で保定に入ることはできないのでしょうか?

2.仮に二期矯正をするとしても、16歳男子成長期後半の時期は適切なのでしょうか?(まだ身長は伸びています)

ご回答ををいただけましたら、大変有り難いです。
どうぞよろしくお願い致します。

回答 Re:骨格性反対咬合 外科矯正治療について
2013年12月27日(金)18:14:09回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ロン母さん、こんにちは!8歳から矯正治療を開始され7年間治療を行って来たようですが、下あごの成長が非常に強く、やはり下あごの手術を行って最終的な仕上げを行う事を担当医にすすめられたようですね。書き込まれている症状から判断すると、かなりシビアな骨格性下顎前突のようです。

 ロンさんの息子さんのように、小さい頃からできる限りの抑制的な治療を行ってきても、下顎の過成長をどうしても抑えきれない骨格性の要素の強い患者さんが、私の場合は100人に1人か2人いらっしゃいます。

 さて、一つご質問の中の言葉を訂正させて下さい。ロン母さんが「二期矯正」と書いておられるのは、「外科矯正治療」ではないでしょうか?通常「二期治療」というのは、永久歯が生え揃ってから全体の歯にマルチブラケットを装着して行うものを言います。したがって、マルチブラケットはすでに1度行っているワケですから、今回の治療は外科矯正を示しているものと思います。間違っていたらゴメンなさい。

 さて、最初のご質問ですが、このままの状態でしばらくおいても良いかとのことですが、ご本人やご家族が治療に賛同していただかなくては治療はできません。もし、これ以上の治療を望まないのであれば、ハッキリと担当医にお申し出下さい。

 また、この次の治療しなくても現在の状態が維持できるかというご質問であれば、今後の成長によって、反対咬合がさらに悪化する可能性があります。男の子の場合は高校生になっても身長がすこしずつ伸びるので、この時に下あごも大きくなってしまうからです。

 ロン母さんが「二期治療」と表記されている「外科矯正治療」は、下あごの成長が終了してから外科手術を行います。このため、外科手術は大学生になってから行った方が安全と思います。これは、外科的にあごの位置を修正しても、成長によって反対咬合が再発するのを防止するためです。

 外科矯正で下あごの手術を行う前に、術前矯正治療と言って、あごの骨自体を移動した後に、しっかり咬む歯並びと咬み合わせを作っておく必要があります。この術前矯正にも1年から1年半かかりますので、手術を行う時期から逆算して、術前矯正を開始する必要があります。

 担当の先生は矯正歯科専門医でしょうか?
 私も推測を交えて回答させていただいておりますので、一度、お近くの矯正歯科医で話しをお聞き下さい。矯正歯科医の選択の基準は、日本矯正歯科学会の認定医以上を取得され、日本臨床矯正歯科医会のメンバーであればなお安心です。

 また、解らないことがあれば、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 乳歯と永久歯
乳歯から永久歯への生え変わる時期について
2012年6月27日(水)11:32:41相談者:つばさ(女性)44歳 愛媛県
歯科治療の相談ではありませんので、お答えをいただけないかもしれませんが、もし、ご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください。

現在10歳の息子がおります。
これまで10本の乳歯が永久歯へと生え変わりました。
その間の息子の様子について相談いたします。
乳歯が抜ける1.2週間前から次の永久歯が生え始めるまでの間、ぼんやりとしていたり、勉強に身が入らないことが多々ありました。そして今もそうなんです。子供に聞くと少しムズムズする時があって気になるといいます。主人に聞くと主人が子供の時も歯が生え変わる時期は物事に集中できなかったといいます。
この時期の子供のメンタル的なことを何方か教えてください。
お願いします。

回答 Re:乳歯から永久歯への生え変わる時期について
2012年7月7日(土)15:09:53回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 つばささん、こんにちは!10歳の男の子は、そろそろ乳歯の奥歯が抜けて、永久歯の小臼歯へ生え変わる時期と思います。
 生え替わりには、永久歯が内側から歯茎を突き破って、外へ顔を出してきます。
 つばささんは、この時期の歯茎の違和感をもう忘れてしまったでしょうか?

 私の経験では、歯茎の下に何かゴツゴツしたものを感じて、「変だなー」と思っていたら、数日すると痛痒いような、むずむずするような嫌な感じがして、とても気になって、常に舌で触っていたのを覚えています。それが過ぎるとなんだか灼熱感があり、とても痛い感じがして来ます。いよいよ歯茎が破れる日が来ると、少し出血もあったりして、とても気になるものです。

 乳歯が永久歯の上にフタのように残っている場合には、乳歯のグラグラするのがとても気になりますが、抜くのも怖いし、血が出るのも嫌なので、けっこう悩んだりします。うっかりこのグラグラの乳歯で噛んでしまったりすると激痛があったりもします。

 つばささんの息子さんも、今ちょうどこの時期なのではないでしょうか?
 これが、上下左右、各2本で計8本分ですから、考えると気が遠くなるほどではなでしょうか?

 つばささんは、精神的なものとお考えのようですが、歯の生え替わりも、出産ほどではないですが、息子さんにとっては大事件なのです。この時期に何か落ち着かなくなったり、勉強に集中できないのは、当たり前のような気がします。

 歯のことばかりが原因ではないかも知れませんから、簡単に結論は出さない方が良いかも知れませんが、お父さんの言う通りのような気がします。
 また何か気になることがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
抜歯せずに矯正はできませんか?
2012年3月12日(月)12:30:10相談者:おざ母(女性)42歳 香川県
15歳の娘について相談です。
開咬にて近院を受診しました。
下顎に乳歯(右のD)が1本残っていてレントゲンでその下に存在するはずの永久歯がありません。
開咬もあるので、上顎の永久歯2本抜歯し、下顎も残っている乳歯とそれと対になる反対側の永久歯を1本抜歯するといわれました。
中切歯も上下で中心がすこしずれています。
また、レントゲンで下顎の第3大臼歯の陰影がありました。
乳歯は歯根が吸収されてきていていて、いずれは抜歯しなければならなくなりそうですので下顎の抜歯はしかたないかもしれません。下顎だけ抜歯すると、上額の歯が落ちてくるのは必然なので、上顎側も2本抜歯するというのは理論的にはりかいできるのですが、第3大臼歯の存在があるので、なんとか上顎の永久歯を抜歯せずにすむ方法はありませんか?

回答 Re:15歳で開咬の治療を抜歯せずに矯正はできませんか?
2012年4月6日(金)11:50:45回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 おざ母さん、はじめまして。
 できる限り、抜歯は避けたいというお母さんのお気持ちは良く解ります。
 しかし、開咬症例で15歳からの治療開始というのは、条件は非常に厳しいとお考え下さい。

 まずは、何を治すために矯正歯科治療を行うのでしょうか?
 開咬の原因は何だったのでしょうか?
 さらに、その原因を除去するために、どのような治療が必要なのでしょうか??

 例えば、
 ■下あご自体が後方へ回転して奥歯しか接触しない状態になっている
 ■舌で前歯を押す癖や口呼吸、爪咬みなどがあり、いつも口を開いている
 ■上下の前歯が著しく外側へ傾斜している
 ■奥歯自体も前方へ傾斜している

 矯正歯科治療では、現在の症状が起こった原因を調べて、治療の方法を選択する際の基本になるのが「診断」と言います。現在の不正咬合の成り立ちをしっかり把握した上で、どのような装置を使用して、どの歯をどの方向へ移動するかを考えるのが、治療方針の決定です。

 歯を抜歯するかどうかの判定は、この診断と治療方針に従って行われるべきもので、お母さんの抜きたくないと言うお気持ちは解りますが、治療全体のプラン自体を変更するワケにはいかないと思います。
 
 矯正歯科治療で抜歯するには、理由があります。この理由は、現在の症状を改善するために診断から導かれて必要と判断されたと言うことです。診断自体が間違っているのであれば、抜歯する必要はないかも知れませんが、いかに歯を守りたいお母さんのお気持ちでも、診断までは曲げられないと思います。

 おざ母さんのお嬢さんの治療は、矯正歯科治療の中で一番難しい部類に入る治療です。ぜひ、担当ドクターと良く相談して、抜歯がなぜ必要なのかお聞き下さい。

 もし、セカンドオピニオンをお聞きになりたければ、矯正歯科専門医または日本臨床矯正歯科医会のメンバーに相談してみて下さい。
 私などの書き込みより、ぜひ良い担当医探して、その先生を信じてガンバッテ下さい。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 乳歯と永久歯
糸切り歯が出ない場合、矯正は必要?
2011年9月30日(金)15:16:27相談者:ねね(女性)35歳 宮城県
9歳の娘のことで教えて下さい。
乳歯が抜けた後、長らく左の永久歯3番が生えてきません。
レントゲンで見たところ、歯茎の中にはあるそうです。
しかし、隣の永久歯2番と、乳歯Dの間に生えてくる隙間がなくて出てこないようです。
正直なところ、隙間が全くないので、見た目の歯並びはきれいに見えてます。乳歯Dが抜けた後、永久歯4番がきれいに出れば、3番が出てこなくても、見た目は何も気にならないのではないかと思うのです。
それでもやはり矯正をして隙間を開け、3番を出したほうがよいのでしょうか?
先日矯正歯科に相談に行きました。とてもいい先生だったので、矯正するとしたらお願いしたいとは思うのですが、隙間を開けて3番を出した方がよいのか、現状どおり埋もれたまま出さなくてもよいものなのか、はっきりおっしゃらず、よくわかりませんでした。
隙間を開けても出てこなかったら、今のままの方がきれいなのではないかと思ってしまいます。
ご意見下さいますよう、お願い申し上げます。

回答 Re:スペースがなく糸切り歯が出て来ない場合、矯正は必要?
2011年10月21日(金)20:52:19回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ねねさん、こんにちは!現在の状態だけから判断すると、「まあこのままでも良いかな?」と思うのお気持ちは、良く解ります。

 しかし、ねねさんのお嬢さんのように、多分、年齢から考えると下の犬歯と思いますが、出て来なかった患者さんは、今まで私は診た事がありません。つまり、隙間を開けないでおくと、生えて来ないのではなく、下の犬歯のひどい八重歯となって出て来るハズです。

 きっと下の犬歯が外側に思い切り飛び出て生えて来たのを見ると、あきらめもつくのかも知れませんね。まだ、9歳ということですから、全体の歯を並べる仕上げの治療の際に、抜歯する治療方法になるのを覚悟されるのであれば、永久歯が生え揃って、お母さんもご本人の納得するまえ待つしかないかも知れません。

 しかし、この犬歯のスーペスを何とか前歯をあまり前へ出さないで確保するのであれば、9歳のこの時期が最適と思います。

 「隙間を開けて3番を出した方がよいのか、現状どおり埋もれたまま出さなくてもよいものなのか、はっきりおっしゃらず、よくわかりませんでした。」と言うのは、埋もれたままになると言う選択枝を担当医はお持ちでなかったのだと思います。

 いずれにしても、良い担当医に巡り会ったようですので、良く担当の先生と相談されて、ねねさんもお嬢さんも納得がいく治療を受けられるのが何よりと思います。

 また、お話しの中で解らないことがありましたら、書き込みお待ちしております。

Re:糸切り歯が出ない場合、矯正は必要?
2011年10月30日(日)10:54:33返信者:ねね
ご回答ありがとうございます。

長い間どうしよう、と悩んでいたのですが、おかげさまで決心がつき、先日矯正を始めに歯科医に連れて行きました。

お忙しい中、このような相談の場を設けてくださり、大変ありがたく思います。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 乳歯と永久歯
息子の12歳臼歯について
2011年9月22日(木)17:41:55相談者:ち-まま(女性)45歳 東京都
他の方の12歳臼歯についての先生方の回答を読ませていただいたうえでお尋ねします。 14歳の息子の12歳臼歯(下顎)が埋没していて レントゲンではすでに根っこが成長を止めているということで 過日 矯正科で詳細を知るためのCTを撮り現在結果をまっています。 今後の治療については 矯正で年単位で牽引することで引き出すというのですが、今回は治療法ではなく万が一 このままにしていたら 彼の将来に 多大な支障をきたすのでしょうか?ということです。 このまま というのは 何の外科的施術をせず 放置という意味です。  どの質問を読ませていただいても 治療が前提ですので 万が一 この事に気がつかないで大人になった方がいらしたらどうなるのかということを伺いたいです。ご教示お願いいたします

回答 Re:12歳臼歯の埋伏によるに悪影響について
2011年10月21日(金)20:35:41回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ちーままさん、この掲示版を詳しく読んでいただいているようで、とても嬉しいです。
 さて、確かに以前に第二大臼歯の埋伏の書き込みについて、放置した場合の回答がありますので、参考にして下さい。

http://www.dp-kyousei.net/bbs/wbbs100753.html

 どの程度の確率でそうなるかは言えませんが、現在埋伏している奥歯とその前方の第一大臼歯も根が吸収したり、治療不可能な虫歯になって抜歯せざる終えない状況になる可能性があります。また、この2本の奥歯がなくなると、インプラントか部分入れ歯となります。もし、部分入れ歯もインプラントも入れないでおくと、こんどは上の奥歯2本が伸び出して来て、上手く咬めない状態になってしまうかも知れません。

 悪いことばかり書いてしまい恐縮ですが、悪循環が悪循環を生む、最悪の結果になるのだけは避けたいです。従って、試しに放置して良い状況ではないという事をご理解下さい。

 また解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 乳歯と永久歯
クラウンループ
2011年9月15日(木)12:32:59相談者:正己ママ(女性)27歳 山口県
6歳の息子が炎症の為、左下4の歯をぬきました。そこの歯医者では何もいわれなかったのですが、他の小児歯科に行くと歯並びがガタガタになるのでクラウンループをすすめられました。費用も保険がきかないし、息子は虫歯治療でなくくらいです。それに、順番どうりぬけないこは皆、歯がガタガタになることになります。治療が必要かどうかまよってます。
メリット・デメリット、ほかに何かお勧め治療等あったら参考までに教えてください。

回答 Re:クラウンループは必要でしょうか?
2011年10月21日(金)20:17:02回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 正己ママさん、こんにちは!回答が遅くなってゴメンなさい。私の専門医の更新のための学会発表があったものですから遅れてしまいました。本日、学会開催地の名古屋から戻りましたので、回答させていただきます。

 さて、抜歯した歯は「左下4の歯」と記述されていますが、まだ6歳ということですので、乳歯の第一乳臼歯と思います。

 この第一乳臼歯は永久歯の犬歯の後ろの第一小臼歯と生え変わる乳歯で、本来であれば小学校4、5年生で生え変わる歯です。現在6歳ということは、小学校1年生でしょうか?
という事は、その抜けた部分は3から4年間放置されることになります。

 この放置されている間に、その奥の第二乳臼歯は、そのまた後ろの6歳臼歯に前方へ押し出されてきます。このとき、抜けた歯のない隣り合う歯と歯が接触しいる正常な状態であれば、押されても簡単に移動はしません。しかし、この連続が途中で途切れると、今回抜歯してしまった乳歯の部分に、その奥の歯が寄って来る事になります。

 この奥の歯の移動の状況は人様々なので、どの程度のスペースが失われるかは不明です。
 従って、「順番どうりぬけない子は皆、歯がガタガタになる」のではなく、次の永久歯の正常が生え替わりの前に乳歯を抜いてしまうと、その奥の歯が抜いた隙間に倒れて来て、本来その部分に生えて来る永久歯の生えるスペースが失われるために、その部分の歯並びが悪くなると言うことです。

 保険の適用がない事で、このまま放置されるのは仕方がない事です。また、虫歯治療で泣くから、この抜歯した後のスペースを確保しておくクラウンループはつけられないと言う事はないですし、もちろん可能です。むしろ、虫歯の治療より痛みや嫌な事は少ないと思います、

 書き込みだけから判断させていただくと、正己ママさんの息子さんの場合は、クラウンループが最善手のように思います。後は、クラウンループを勧められた先生と良くお話しをしてみて下さい。

 また何か解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 乳歯と永久歯
先天性欠如歯 同じ場所上下1本ずつですが矯正は必要か?
2011年8月5日(金)15:21:47相談者:はぴ(女性)40歳 長野県
11歳の息子ですが、右3番の上下とも、先天性欠如と診断されましたが、永久歯が生えそろうまで様子をみていれば良いといわれました。上の娘は4本抜いて矯正してますが、「1本ずつ足りないから、逆にキレイな歯並びになるかもしれないが、全体的に歯の中心が右よりズレルかもしれない」と言われました。早いうちに矯正を始めた方がよいのか心配してますが、この場合は生えそろうまで、様子を見ていても良いのでしょうか?

回答 Re:右上下犬歯の先天性欠如はどの時期から矯正治療が必要か?
2011年8月19日(金)14:58:25回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 はびさん、こんにちは。先天欠如の治療開始時期についてのご質問ありがとうございます。
 11歳の男の子で、右の上下犬歯の先天欠如であれば、欠如していない左の犬歯はそろそろ生えて来る子もいれば、人によっては中学生になってからの子もおります。

 まだ、乳歯から永久歯への交換中のこの時期から「もうこれ以上悪くしない治療」の必要な場合は、

1.上下のあご自体がズレている場合。上顎前突や下顎前突などあごの成長に問題がある場合
2.新しく生えて来た永久歯の位置が原因となって、あごの成長がねじ曲がってしまう場合
3.舌を突き出して飲み込み癖や指しゃぶりや爪咬み、口で呼吸する癖によって、正常なあごの成長が障害されている場合

 上記、3つのうちいずれかの要因を持つ場合には、永久歯の萌出を待たずに、これらの不正咬合の原因を除去するための治療を開始する必要があります。
 しかし、これらの要因がない場合は、永久歯の萌出が完了してからでも治療可能です。

 はぴさんの息子さんの場合、もしかするとこれらの早期治療を開始する必要のある要因をお持ちではないのかも知れません。お姉さんの方は4本抜歯して治療されているので、少しでも早く何か治療した方が、簡単に早く治るのではないかというお気持ちは解りますが、そうとは限らない事が多いです。

 担当医も、先天欠如の弟さんは、永久歯が生え揃ってからと思い、気軽に「大丈夫!!もしかしたら、うまく行くかも」と簡単に受け答えされているように思います。お母さんにすれば「犬歯の先天欠如と言えば大変なこと」と思いますが、我々矯正歯科医にとっては、早期治療の対象ではありませんので、しばらく様子を見て良い状態です。

 安心して担当医の先生にお任せされて良いのではないでしょうか?
 また、解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 乳歯と永久歯
7歳娘の矯正の必要性について
2011年7月11日(月)13:11:08相談者:小2娘の父(男性)43歳 神奈川県
前歯2本はきれいに生え代わったのですが、その両隣の歯が、歯と歯の間にきれいに納まっていません。

生え代わる時、乳歯の後ろ側に、斜めに生えてきて焦ったのですが、今は歯の生える方向はまっすぐ上を向いていて、だいぶまともになってきました。
ただ、両方とも左右対称に20度くらい捻じれているような感じです。

矯正歯科で相談したところ、レントゲンを撮られ、捻じれて生えた2本を含め、まだ生えてきていない永久歯が生えてくるスペースも足りないので矯正が必要だと言われました。
私は自然な成長で顎が大きくなって、歯がうまく納まるのではないのかと思い聞いたのですが、それはまずない、と言われてしまいました。
本当にそれはないのでしょうか。

あと矯正をするにしても、顎の成長を見て慌てないで決めたいと思うのですが、すぐ矯正を始めないといけないのか、何年か経過観察をしてもいいものなのでしょうか。

診てもらった矯正歯科からは経過観察という話はなかったので、ちょっと疑問になり、いろいろ調べたのですがわからずこちらのサイトを見つけ相談させて頂きました。
宜しくお願いいたします。

回答 Re:7歳娘の矯正の必要性について
2011年7月27日(水)14:43:24回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科

 小2娘の父さん、こんにちは!治療開始時期と抑制矯正治療の意義についてもご質問ありがとうございます。
 
「自然な成長で顎が大きくなって、歯がうまく納まるのではないのか」と言う期待はごもっともですが、残念ながら今後のあごの成長は、前歯の部分での大きさの成長はほとんど期待できません。
 あごの成長はこれから生えてくる奥歯の部分が後方へ幅を広げながら大きくなって行きます。これは、まだ生えていない第二大臼歯のスペースを確保するような成長が起こります。

 従って、担当の先生がおっしゃっているように「自然な成長で顎が大きくなって、歯がうまく納まる」ことは、ほとんどないと言って良いでしょう。

 ここで注意しなくてはならないのは、小学校2年生のこの時期に行う「抑制矯正治療」は、歯並びだけを考慮したものではありません。この時期に必要なチェックポイントは

1.上下のあご自体の前後的あるいは左右への位置に問題がないかどうか?
2.新しく生えて来た永久歯の歯並びによって、あごをズラして咬むことによってあごがズレていないか?
3.指しゃぶりや爪咬み、口呼吸や舌の悪い癖によって、あごの成長や前歯の位置に悪い影響が出ていないか?

 以上3点がこれから必要な抑制矯正治療のターゲットとなります。
 これらは、今後のあごの成長によって、あご自体の位置がさらに悪化するのを防ぐのが目的です。
 歯並びは、あご自体の問題がなければ、全部の永久歯が生え揃ってからでも可能です。

 ただし、歯の生えるスペースは足りない場合に、奥歯を後方へ移動することができれば、歯を抜いたりしないで治療できる可能性が高くなりますので、抑制矯正治療を行うことで、非抜歯での治療の可能性が高くなることも確かです。

 以上、この時期の「抑制矯正治療」の意義を少しご理解いただけたでしょうか?これらの治療は身長が大きくののび、あごの成長も大きくなる小学校5,6年生になる前に完了しておく必要があります。つまり、小学校2、3年生から開始する必要があります。
 我々矯正専門医はこれらの要点をおさえて、この時期にどのような治療が必要か考えます。
 このあごの位置のコントロールがある程度できる可能性のある時期に、「何年か経過観察」をしていたのでは、大切な治療のチャンスを逃してしまうかも知れません。
 
 ぜひ、上記を再考の上、認定医以上の資格を持っている矯正歯科医にもう一度ご相談下さい。
 また、解らない事があれば、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 永久歯に生え替わってから
13歳の息子の12歳臼歯について
2011年4月26日(火)16:25:19相談者:ばいきんまん(女性)40歳 愛知県
先日、歯医者で13歳の息子のレントゲンをとったのですが、12歳臼歯の3本はもうすぐはえてくるということだったのですが、下の1本が真横にむいているとのことで、矯正治療を勧められました。親として、子供にとって1番いい方向で治療を進めるのがもちろんなのですが、ただ矯正治療の費用を考えると、とても厳しのが実情です。もし、このまま放置した場合今後どうなるのでしょうか?

回答 Re:13歳の息子の12歳臼歯異常について
2011年6月13日(月)21:01:53回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ばいきんまんさん、こんにちは。下の第二大臼歯が倒れてしまったようですね。
 費用については、厳しい状況ということはお察し申し上げます。

 ここで歯の役割について、少しおさらいさせていただきたいと思います。
 歯は上下のあごの間の柱の役割を果たしています。ピーナッツなどの堅いものでは約70kg、それほど堅いものではないリンゴでも40kg程度の力が歯に加わっていて、この力は歯で支えることになります。
 歯には大きな臼状の臼歯が2本、小さな臼状の小臼歯が2本、コーナーの尖った犬歯は1本、ショベル状の前歯2本が上下左右の各セクションに配置されています。

 さて、ばいきんまんさんの息子さんですが、下の12歳臼歯(第二大臼歯)が1本倒れていると言うことです。もし、この倒れている方向が第一大臼歯の方向(前方へ倒れて)であれば、倒れた第二大臼歯がその前方の第一大臼歯の根の後方部を溶かして破壊してしまう可能性があります。
 これは、もうすでに始まっているかも知れませんし、これから10年後かも知れません。
 この第一大臼歯の根が吸収されてしまった場合は、この第一大臼歯は抜歯しなけばならなくなります。つまり、現在問題が起こっている部分の第一、第二大臼歯を2本とも失う可能性があります。
 このセクションの臼歯が失われる事は、これに対合(咬み合う)する上の奥歯2本も、咬み合う歯がないために、機能を失う事になります。
 機能を失った上の奥歯は、放置すると徐々に伸び出して、円滑な咀嚼(物を咬みくだく行動)を障害したり、下の歯茎に食い込む場合もあります。結局機能を失ったこの部分の臼歯は上下ともダメになってしまう事になります。下の奥歯を失った段階で、部分入れ歯かインプラントという治療の選択となりますが、このような選択をしなければならなくなる前の治療をお勧めします。

 前記したように、奥歯は上下のあごに配置された柱の役割を持っており、70kgというオーダーの咬む力を受け止めていますが、左または右の奥歯の機能を失うということは、東西南北の大きな柱のうち、東と南、または北と西の柱を失うことになり、左右どちらかの大きな支えを消失して、屋台骨が左右に大きく傾く事になるのは、想像するのが難しいことではないと思います。

 矯正歯科治療には健康保険が適応されず、費用の負担が高額になるのは心苦しい限りですが、ぜひ上記のリスクが進行していないかどうか定期的に検診を受けながら、治療開始のタイミングを計らえる方が良いと思います。

 また、解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 乳歯と永久歯
3歳半の子供の永久歯について
2011年4月11日(月)12:44:55相談者:tama(女性)42歳 大阪府
 先日、子供の定期健診でレントゲンをとりました。その時に「永久歯が5本欠損している」と言われ、驚きました。今のところ虫歯は無い様ですが、「乳歯をもたせるためにシーラントをする」とのことでお願いしました。永久歯の欠損は決定的なのでしょうか。あまり説明がなかったので、とても不安です。

回答 Re:3歳半の子供の永久歯について
2011年6月13日(月)21:00:25回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
  tumaさん、こんにちは。指摘された時に、もう少し担当医に詳しく聞くべきでしたね。
 しかし、ビックリしてそれどころではなかったのかも知れませんが。ぜひレントゲン写真をもう一度見せていただいて、説明していただいた方が良いと思います。
 ネット上で、永久歯の歯の芽から萌出までwikiペディアに掲載されていますので、参考にして下さい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/歯の発生

 永久歯の歯の芽は、3歳でほぼ全部の歯が石灰化を開始します。最後の永久歯は第二小臼歯ですがこの歯も3歳半であればレントゲン写真でおおむね確認できる年齢です。従って、レントゲン写真上で、歯の芽がないと言う判断がでれば、かなりの確率で先天欠如の可能性があります。
 次回の定期検診の際でも良いと思いますので、もう一度説明を受けられた方が良いと思います。その上で、また何か解らないことがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問
歯列矯正と扁桃腺切除について
2011年3月30日(水)10:15:11相談者:ろくすけ(男性)41歳 大阪府
この4月から小学3年生になる子どものことで相談です。
上の前歯2本(永久歯)がハの字のように開いており、定期検診で通っている歯科医院から矯正を勧められました。
親としても矯正が必要かなと考えていましたが、別のドクターの意見も聞きたいと思い、紹介状をいただいて受診しました。(歯列矯正専門の病院)ドクターの見解は、「扁桃腺が大きく、このまま矯正治療を受けてもあまり効果がでないかもしれない。」とのことでした。
「舌を正しい位置にするためのトレーニングも必要だが、扁桃腺が大きいために舌が収まるところに収まらず、歯を常時押し出しているような状態なので、扁桃腺を切除した方がよい。」ともおっしゃいました。
子どもは「受け口」もありますので、状態として重症かなと思っていましたが、歯列矯正でこのようなケースはあるのでしょうか。やはり扁桃腺を切除しないと矯正は難しい(効果が出にくい)ものでしょうか。
ちなみに耳鼻咽喉科では「大きい」と言うドクターと「気にしなくてもよい」というドクターといて、親としてもどう判断してよいのか迷っています。
ご回答のほど、よろしくお願いします。

回答 Re:歯列矯正と扁桃腺切除について
2011年4月13日(水)13:11:02回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ろくすけさん、歯列矯正と扁桃線の関連についてのご質問ありがとうございます。
 大きな扁桃腺が不正咬合の原因となっていると考えられる症例は確かにありますね。

 歯の位置はどのような要素で決定されるかと言うことから話しを始めなければなりません。

 あご自体の位置も歯の位置や不正咬合と密接に関連していることは誰でも解ると思います。あごの位置の異常からくる不正咬合は、「上顎前突」や「下顎前突」などの前後的異常と咬み合わせが浅く奥歯が当たっているのに前歯が咬み合わない「開咬」、下の前歯が見えないくらい咬み合わせが深い「過蓋咬合」などの上下的異常があります。

 また、歯並びはこの上下のあごの位置の異常とは別の原因で起こっている事が多いです。
 つまり、上のあごの大きさと上の歯の大きさがアンバランスな場合には、歯の生える隙間が足りなくなって歯並びが悪くなります。下のあごと下の歯の大きさの場合も同様で、歯の大きさよりあごの方が大きい場合には「すきっ歯」になります。

 これには、上下の前歯の位置も歯並びの善し悪しに関連している事があります。たとえば、前歯が出ている場合には歯が並ぶスペースが拡大されて多少歯が大きくても、歯並びが良い事があります。逆に前歯が内側傾斜していると、それほど歯が大きくなくても歯並びが悪くなる事があります。

 これらの歯とあごの位置の異常のほかに、呼吸や咬む力、舌や唇の筋肉などの機能的要素を考え合わせなければなりません。

 特に口呼吸などが長期間続くことによって、下あごは後方回転しながら後退し、上のあごの幅は狭くなって、上の前歯が飛び出る「上顎前突」となることが知られています。
 いつも口を開いていることによって、鼻から下が長く、唇が足りなくなっていつも口を開き、上の前歯が飛び出ているのを「アデノイド顔貌」という場合もあります。
 このアデノイドというのは扁桃腺の一部の名称で、扁桃腺に異常がある場合に特徴的な顔の形といことです。

 つまり、アデノイド(扁桃腺)が大きいと、口呼吸を誘発し、下あごが後方へ回転して後退し、これが上顎前突の原因になりますよ!と言うことです。
 骨格の形態が下あごの大きい反対咬合の場合でも、下あごが後方へ回転するので、前方への突出具合は少なくなりますが、舌も前方へ押し出されて、上下の前歯がともに前方へ傾斜するタイプの場合は、この舌の前方突出を止めなければ、反対咬合の治療はとても難しくなります。

 これが「舌を正しい位置にするためのトレーニングも必要だが、扁桃腺が大きいために舌が収まるところに収まらず、歯を常時押し出しているような状態なので、扁桃腺を切除した方がよい。」という理由です。

 一方、耳鼻科の先生に言わせると、
1.アデノイドを含む扁桃腺群は呼吸によって外部から入ってくるバイ菌などを防御する第一砦なので、そんなに簡単に取るべきではない。

2.さらに、小学校高学年から中学生にかけて、扁桃腺が一番大きくなる時期にあたり、大人になると半分くらいまで縮小するため、わざわざこの段階で取る必要はない。

3.扁桃腺の手術は切除する部分の性質上、どうしても出血量が多く、できれば手術したくない。

と言うのが本音のようです。
 唯一、扁桃線が大きいために頻繁に高熱を繰り返したり、全身的な問題に波及する危険が大きい場合にのみ切除しましょうと言う考えです。
 つまり、上下のあごの位置に対する影響や舌の位置にはあまり重点をおいてくれないのが現状です。耳鼻科の先生のよっては、我々矯正歯科医の意見を取り入れてくれて、お願いすれば、扁桃腺の手術をしてただける先生もいらっしゃいます。

 我々矯正歯科医からすれば、原因の除去なしに治療の成功はないワケですから、あまりにもこの扁桃線の問題が大きい患者様には、やはりこのことは申し上げなければならないので、今回のようにご両親がご判断に迷うような事が起こってしまします。

 耳鼻科の先生がおっしゃっている事に重点を置くのか、それともあごや舌の位置を改善することを重要視するのかは、患者さん次第です。

 かなり難しい選択と思いますが、担当医と良く相談されて、最終的な決定をお願いします。
 少しでも、現状の理解のお役に立てれば嬉しいです。また、わからない事がありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問
育成医療はききますか?
2011年2月1日(火)11:05:06相談者:井之上(女性)40歳 滋賀県
小学2年の子供の事ですが、軟口蓋裂です。矯正が必要となっていますが、高額という事もあり、育成医療を申請したいのですが、ある矯正歯科院では、軟口蓋裂では、育成医療は利用できないと言われました。市役所にも問い合わせたところ、歯科医院で、口蓋裂が原因で、歯並びが悪くなったと判断されなければいけないと言われました。他の歯科医院にも聞いてみようとは思っているのですが、近くにはあまりないですし、行ってみてダメだと言われるのも、何件もそうなるといやです。
可能性はどうなのでしょうか?実際のところはどうなのでしょうか?

回答 Re:軟口蓋裂ですが健康保険や育成医療はききますか?
2011年2月15日(火)19:58:18回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 井之上様、軟口蓋裂の健康保険と育成医療の適用についてのご質問ありがとうございます。健康保険や育成医療については、私の得意医分野とは言えませんので、詳しい後輩に聞いてみましたので御報告します。

 その結果、軟口蓋裂であれば全ての患者様が保険適用になるワケではなく、軟口蓋裂が原因になって歯列異常や咬合異常が起こっている場合に、その矯正歯科治療には保険適用さましょうと言うことです。

 つまり、市役所で言われた「歯科医院師によって軟口蓋裂が原因で、歯並びが悪くなったと判断されなければいけない」と言う事は、現在の歯並びが軟口蓋裂が原因になっているかどうかという事が保険適用の可否に重要ですという事です。また、「ある矯正歯科院で、軟口蓋裂は育成医療は利用できない」と言われたということは、その先生は軟口蓋裂が不正咬合の原因ではないと判断したと言うことでしょう。

 やはり、最終的にはっきりさせるのであれば、歯科大学の付属病院の矯正歯科か口腔外科、または軟口蓋裂を手術された病院に問い合わせるのが確実ではないでしょうか?
 軟口蓋裂ではなくても、歯並びや咬み合わせに問題を生じている方がたくさんいます。その中で、特例として先天異常が原因で矯正治療が必要な方には矯正歯科治療にも健康保険を適用しましょうと言う主旨です。

 また、解らないことがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問
孫の矯正に付いて
2011年1月6日(木)12:53:45相談者:田部井(男性)62歳 群馬県
現在矯正治療中ですがマウスピースが大きく口も閉じれない言葉も旨く発音できない状態よだれも常に出る状態で見た目もかなり異常の為学校(小2)でいじめの原因に成り精神的にも不安定な状態が続いています 歯並びが治る代わりに学校生活が不安です何とかして上げたいのですがもっと自然に近いマウスピースで治療は出来ないでしょうか教えてください

回答 Re:大きなマウスピースによる日常生活の支障:孫の矯正に付いて
2011年2月15日(火)16:20:33回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 田部井様。学会準備で御回答が遅くなってごめんなさい。
 マウスピースのご心配ごもっともです。
 一概にマウスピースと言っても、様々なものがあり、拝見しないと具体的なことは申し上げられませんが、「大きく口も閉じれない、言葉も旨く発音できない状態、よだれも常に出る状態で見た目もかなり異常の為学校(小2)でいじめの原因に成り」と言うのは緊急事態です。

 ぜひ、担当医にもこの事をお話しして、改善できる事は改善してもらった方が良いでしょう。現在、治療されているのは矯正歯科専門医でしょうか?
 もし、専門医でないようであれば、近くの矯正歯科専門医にもご相談下さい。
 マウスピースではない、別の装置で治療できるかも知れません。
 私の場合は、マウスピースはこの年齢ではほとんど使用しませんので。

 矯正歯科の専門医の見分け方ですが、日本矯正歯科学会のホームページに「認定医・専門医」の名簿があります。この認定医を持っている事が最低限の資格です。
 さらに、日本臨床矯正歯科医会のメンバーでもあれば、なお安心です。
 私はこの「日本臨床矯正歯科医会」の学術委員で、2月の札幌大会の実行委員長だったものですから、回答が遅くなってしまいました。ごめんなさい。

 小学校2年生のお孫さんが、笑顔で矯正治療を受けることができるように、お力をお貸し下さい。また、解らないことがあれば、この掲示板に書き込み、お待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 矯正治療中の質問 永久歯に生え替わってから
抜歯後の隙間
2010年11月16日(火)14:31:15相談者:まみこ(女性)40歳 兵庫県
中一の娘ですが、上下とも少し出歯で歯並びも悪かったので矯正を始めました。上下4本の抜歯をして一年になります。歯並びはきれいになりましたが、下の歯は少しずつ隙間が狭くなってきたのですが、上は抜歯した時のまま指が一本入るくらいの隙間が開いたままです。このまま閉じないのではと不安になりますが、大丈夫なのでしょうか?就寝時にヘッドキアもしています。

回答 Re:治療開始後1年で抜歯した隙間が閉じないが?
2011年2月15日(火)16:16:56回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 まみこさん、こんにちは。日本臨床矯正歯科医会札幌大会準備のため、回答が遅くなりごめんなさい。
 さて、歯を抜いたスペースがなかなか埋まらなくて、ご心配されているお気持ちは良く解ります。しかし、担当医が矯正歯科専門医であれば、あまりご心配されなくても良いと思います。

 治療期間は2年から3年と言われているのではないでしょうか?お嬢さんを拝見していないので、何とも言えませんが、通常の矯正歯科治療の動的治療はこの期間で多くの方は終了します。この期間の中で、治療の段階を大まかに分けると
1.真っ直ぐ並べる
2.犬歯の後方への移動
3.前歯の後退と抜歯スペースの閉鎖
4.仕上げ
 この4つの段階に大まかに別れます。
 まみこさんのお嬢さんの場合は、現在この1が終わって、2のあたりではないでしょうか?加えて、上の前歯をたくさん後退したい場合には、先に下の歯並びをある程度作ってから、上の犬歯を後退し、最後に上の前歯を後退します。
 つまり、治療のハイライトは治療開始後1年から1年半以上たってから行います。

 従って、治療開始1年であれば、スペースが開いているのは当然ですし、上の前歯の後退はこれからです。現在開いている上の隙間は、将来前歯を後退するたにとても大切な隙間です。

 ぜひ、担当医にも同じご質問をされ、まだ疑問なことがありしたら、この掲示板へ書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
先天性欠如
2010年9月28日(火)14:58:40相談者:りーたん(女性)41歳 群馬県
13歳の長男が1年前に、歯並びが悪く受診したところ、下左右5の永久歯がないことがわかりました。受診時は左Eの歯茎が腫れていて、抜歯を勧められ、抜いてしまいました。その後、現在は床を拡げる矯正を上下つけています。担当の先生は、一般の矯正と同じような治療方針で進めていくようですが、先天性欠如で、すでに左5のスペースが空いたままなのに、大丈夫なのか心配になります。また、右5の先天性欠如の場所は、まだ乳歯がありますが、そのまま歯列矯正を始めてよいのでしょうか。
最後に、現在激しい部活(野球)をしています。今後、歯列矯正の器具をつけたまま、人やボールがぶつかって、健康な歯を痛めてしまう心配はないでしょうか。最善の方法がありましたら、教えてください。色々とお聞きしてしまい申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

回答 先天性欠如の治療方法と外傷と矯正装置の関連
2010年10月7日(木)20:43:14回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 りーたんさん、先天欠如の治療方法と矯正装置と外傷の関係のご質問ありがとうございます。
 さて、先天欠如の場合の治療方法ですが、一般的には欠損している部分のスペースを閉鎖してしまう場合と閉鎖しないでブリッジやインプラントを入れる場合と、2つ考えられます。

 この違いは、不正咬合の原因と咬合状態(上顎前突か下顎前突か、咬み合わせが深いか浅いか?)、上の歯並びや下の奥歯の状態など様々な要素が関連してきます。
 従って、歯列弓の拡大と今後の治療方針については、私ではなく担当医に直接お聞きになり、解らない部分はまた書き込みお願いします。
 あまりにも範囲が大きすぎて、満足な答えができず残念です。

 さて、野球など激しい運動と矯正装置の関係ですが、ボールや人などが口に当たった場合、大きく2つに分けて考える必要があります。

 一つは、外からの外力は歯の外側についている装置に直接かかりますので、唇や頬粘膜の内側の損傷は大きくなります。しかし、口の中の粘膜は非常に再生速度が大きいので、多少損傷しても、あまり心配はありません。

 二つ目は、外力による歯の損傷です。歯の外側につけるマルチブラケット装置は、1本1本の歯にブラケットというワイヤーを装着する溝の入った金具と隣の歯同士をつなげるような1本のワイヤーで構成されています。

 この装置は隣同士の歯を連結します。とくに治療の中盤からは比較的太くて硬いワイヤーをこのブラケットに装着しますので、外からの外力はこのワイヤーを伝って、多くの歯に伝達されるため、1本1本の歯は折れずらくなります。

 実際に私が大学病院に勤務していた頃、交通事故で口腔外科に運ばれて来た患者さんで、矯正装置(マルチブラケット)を装着されていた方を拝見した事があります。この方の場合は、歯の根は折れておらず、歯槽骨全体がゆがむように骨折していました。当然、交通事故の衝撃でマルチブラケット装置のワイヤーも曲がっていましたが、このワイヤーのおかげで歯の根が折れるのは避けられたようです。

 このように、ボールなどが当たった場合には、矯正装置によって唇や頬粘膜の損傷は大きくなりますが、歯の根の損傷は抑えられる事になると思います。

 以上、矯正装置と外傷について解る範囲ですがお答えしました。また、解らないことがあれば書き込みお待ちしております。
 最後に、お母さんのご心配は良く解りますが、まず口にボールが当たる前に逃げてくださいネ(笑)。

先天性欠如の治療
2010年10月8日(金)15:02:11返信者:りーたん
とてもわかりやすく回答していただき、ありがとうございました。相談を投稿した後に、担当医に治療経過を詳しく聞いてみました。
息子は、舌が大きいのに、歯のアーチが狭いため、まず床矯正でアーチを拡げ、その後に歯列矯正で歯並びを整え、最後に左下5はブリッジを入れるとのことです。担当医は、先天性欠如の治療よりも歯並びを治すことの方が重要と考えているようです。矯正で左下5のスペースを埋めるには、上下左右のバランスを考えて、右下Eと上の歯2本を抜歯することになり、その方がマイナスだと言います。
私と息子は歯並びのことは気にしておらず、左下5のスペースの治療をして欲しいだけでした。私自身、中学生でブリッジを入れて苦労したので、息子には、将来のことまで考えた治療を受けさせたいと思っています。矯正か、ブリッジか、将来のことを考えて、どちらの方が良いとは一概には言えないのでしょうか?
また、抜歯後1年半スペースが空いたままで、上や両隣の歯が伸びたり倒れたりしてしまわないか心配です。担当医は矯正をしている間は大丈夫というのですが、仮歯などを入れた方がよいでしょうか?
長くなってしまい、申し訳ありません。もう一度、よろしくお願いします。

回答 Re:先天性欠如部分を閉鎖するかブリッジにするか?
2010年10月15日(金)14:27:40回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 りーたんさん、お返事ありがとうございます。
 少し解ってきました。

 まず、それぞれの患者さんに、ベストの選択肢と次善の策というのがあり、それぞれ一長一短があるのが普通としましょう。

 今回のりーたんさんのお子さんの先天欠如の件では、このそれぞれの方法についてのメリットとデメリットがはっきりしてないことによって、治療に対する不信感も出てきているような気がします。

 まず、「舌が大きいのに、歯のアーチが狭い」とありますが、私の常識では舌が大きければ、歯列弓も大きく拡大されており、上下の前歯も前方へ出ている場合が多いと思います。また、すでに先天欠如があるので、拡大することによってスペースがさらに広がるわけですから、りーたんさんのご心配もごもっともです。

 ここで、要チェックなのは、前歯の出具合と歯並びの重なりが何ミリあるかです。
 もし、前歯が出ている(上顎前突または両顎前突)の場合は、先天欠如のスペースを使って前歯を後退する必要があります。
 また、歯並びが悪く、これを真っ直ぐに並べるためにも、先天欠如のスペースを使う必要があります。

 この事を考えると、担当医の先生が「床矯正でアーチを拡げ、その後に歯列矯正で歯並びを整え、最後に左下5はブリッジを入れる」という意味が良くわからないですね!
 歯並びを修正するために何ミリのスペースが必要で、前歯を後退するスペースに何ミリ必要だから、残ったスペースを閉鎖する方が良い選択なのか。または、歯並びも悪くなく、前歯も後退する必要がないから、上を歯を抜くのはムダと判断して、下の先天欠如部は閉鎖せずにブリッジにするのか?

 これを違う方向からみると、先天欠如部をブリッジにするメリットとデメリット、先天欠如部を閉鎖するメリットとデメリットということになるでしょう。

 この歯並びを並べるためのスペースと前歯を後退するためのスペースの量について、もう一度担当医に聞いてみてください。さらに、上下の第二大臼歯の生えて来るスペースについても、この時期から考えておく必要があるでしょう。

 また、日本矯正歯科学会の認定医、専門医の名簿から、ご近所の専門医を持っている先生の話しもお聞きになっておいた方が良いでしょう。

http://www.jos.gr.jp/search/index.html

 以上、少しは参考になったでしょうか?
 また、わからないとこがありましたら、書き込みお待ちしております。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問 永久歯に生え替わってから
ヘッドギア
2010年9月1日(水)17:31:08相談者:てとりん(女性)45歳 大阪府
一年前から今年12歳になる娘が矯正しています。上スペースなく八重歯可能性、先天性欠如下5番左右ということで抜歯しないのが希望でした。最初伝えています。拡大床という装置を前歯につけ 先日1年たったので検査をしました。するとヘッドギアを12時間2年つけるかそれがいやなら、永久歯がはえおわり下2本ないので上2本抜歯するといわれ
私は愕然としました。来年中学になり12時間もヘッドギアなんて毎日無理です。娘もあまりしたくないようです。
この方法しかないのでしょうか?
他の矯正にかわりたい気持ちになりました。

回答 Re:ヘッドギアも抜歯もしないで治療したい
2010年9月23日(木)19:30:32回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 てとりんさん、治療方針に関するご質問ありがとうございます。
 お嬢さんの年齢の12歳の時期は、ちょうど一番身長が伸び、乳歯の永久歯の生え替わりもほぼ終了する時期です。また、最初に生えてくる第一大臼歯(6歳臼歯)の後ろに第二大臼歯(12歳臼歯)が顔を出す時期でもあります。

 この時期の矯正治療の大切なことは、あごの位置がズレている場合に、成長を利用してこれを修正することと、できるだけ歯を抜かないで治療するための下準備の結果が出る時期です。

 てとりんさんのお嬢さんの場合は、上の犬歯が八重歯で歯並びが悪く、下の2本目の小臼歯(奥歯のすぐ手前で第二小臼歯)が先天的に欠如していると言うことですね。
 
 つまり、上は新しく生えてくる永久歯のスペースが不足しており、下は左右の第二小臼歯の先天欠如によって隙間が余ってしまっている状態です。このままでは、上の犬歯は八重歯になり、先天欠如している部分の乳歯が抜けた後は、奥歯がやや前方へ移動し、前歯もやや後退して、下の歯並びはスキマだらけの空隙歯列になります。さらに、下の前歯も後退していくので、上の前歯が出過ぎの「出っ歯」状態になってしまうことが予測されます。

 こうならないように、矯正治療を1年前から始められたと思います。
 ここからは、私の推測ですが、てとりんさんの担当医の先生は、上の犬歯のスペース足りないので、できるだけ上あごの幅を広げて犬歯のスペースを作る事から始めたようです。

 しかし、上あごを広げただけでは、足りなかったようですね。このままでは、上の犬歯の飛びで方が少し良くなるだけで、やっぱり「出っ歯八重歯、下はスキッ歯」になってしまうと判断したのだと思います。

 このため、1か2の方法を選択することにしたようです。

1.上の奥歯を後退して、犬歯のスペースを確保し、さらい上の前歯も後退する。
2.または、上の歯の本数を下と同じ本数に減らして、「八重歯」と「出っ歯」を防ぐ。

 治療を始める時に、てとりんさんからは、抜歯はしたくないとあらかじめ伝えてあり、ヘッドギアーなんか1日12時間もムリという事と思います。

 では、どのようにして「出っ歯」と「八重歯」を防ぐ事ができるのでしょか??
 私はお口の中は拝見していないので、想像だけですから、間違っていたらゴメンなさい。
 
 てとりんさんの書き込みから判断させていただくと、やはり上の小臼歯2本を抜歯するか、ヘッドギアーがどうしても必要と思います。場合によっては、抜歯とヘッドギアーの両方が必要になる可能性もあるでしょう。

 すでに下の歯が2本足りないワケですから、上の小臼歯の抜歯も良い選択肢と思います。また、頑張ってヘッドギアーを使ってくれれば、抜かない治療も可能かも知れません。

 「来年中学になり12時間もヘッドギアなんて毎日無理です。」と書かれていますが、私の患者さんは、みんな頑張ってくれていますヨ。

 学校にはして行かなくて良いですし、帰宅してから、食事の時もお風呂の時も歯ミガキの時も外す事ができますので、ぜひ頑張ってみてはいかがでしょうか??中学生どころか高校生や大人の方にもヘッドギアーを使用して、抜かない上顎前突の治療や、「出っ歯」にないで歯並びを治す治療を私は実践しています。

 ヘッドギアーは、はたで見るととんでもなく大変な装置のように見えますが、実際につけてみると、本人への負担はメガネをかける程度です。また、つけたまま、勉強もできるし、小さなお菓子は食べられますし、ストローを使えばジュースも飲めます。装置の着脱も慣れてしまえば5秒でできるようになりますので、ぜひ考え直していただきたいと思います。

 ヘッドギアーは骨折した時のギブスに似ている所があります。多少不自由ですが、使用した方が絶対に患者さんの利益につながるので、私は躊躇なく必要な場合はヘッドギアーを使用します。

 また、解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。

Re:ヘッドギア
2010年9月27日(月)21:01:14返信者:匿名
詳しい説明ありがとうございます。
ヘッドギアでがんばってみることにしました。
見るとやはりよいイメージ(すいません)がなく 拒否反応が正直でてしまい 拡大床装置もしていたので
あわててしまったのも事実です。
先生の説明本当に疑問がとれました。
娘とできるだけ付けれるようがんばります。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 治療開始前の質問
開咬の子供の矯正について
2010年6月21日(月)09:27:42相談者:卯月(女性)40歳 北海道
7歳の子供が一般歯科で開咬と診断され矯正歯科受診を勧められました。3軒受診したのですが皆治療法が違います。
1、トレーニング(舌癖の為、タンガードも使用)と12歳まで取り外しのできる装置をつける。場合によっては第二期矯正有。
2、トレーニングと現時期からブラケットによる矯正(期間約1年)
3、トレーニングと12歳まで機能性顎矯正装置を使用。場合により第二期矯正有。
トレーニングはどちらでも必要ですがその他の治療法や期間が違いとても悩んでいます。宜しくお願い致します。

回答 Re:開咬の子供の矯正について
2010年7月9日(金)17:52:24回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 卯月さん、初めまして。 回答が遅くなってゴメンなさい。
 さて、開咬の治療方法についてのご質問ありがとうございます。

 卯月さんにすれば、全部、治療の方法が異なっているように見えるかも知れませんが、共通点も探してみてはいかがでしょうか?

 まず、3件ともトレーニングを行うのは共通していると思いますので、卯月さんのお子様の場合は、「舌癖」が開咬の原因になっているようです。
 私も、開咬の子供の場合には、このトレーニングが非常に重要と考えています。この舌のトレーニングだけで、開咬が閉じて来ることもあります。

 異なっている点は

1.タンガードを併用し、永久歯の交換まで「取り外しのできる装置」を使用。
2.部分的にブラケットをつけて約1年の予定で初期治療をする。
3.機能的装置を永久歯の交換まで使用して、永久歯になってから二期治療(本格矯正)を行う。

 3番目の本格矯正については、1.2で触れていないだけで、矯正歯科専門医であれば、永久歯への交換が終了した後に、必ずこの治療が必要かどうか判定することになると思いますので、その他の先生と違っているワケではありません。

 従って、「タンガード」か「部分的なブラケット」か「機能的な装置」かの選択になると思います。

 「タンガード」は舌が歯を押し出さないように機械的に押さえておく装置なので、目的は「舌のトレーニング」と同じです。つまり、1の先生は舌の癖を最重点に初期治療を行うという事でしょう。

 「部分的なブラケット」は、前歯の位置と歯並びを整えることを平行して行うと言うことです。つまり、舌の癖だけでなく、前歯の位置のコントロールも積極的に治療初期から行って行く治療方法です。どちらかと言えば、私はこの2の先生の考え方に近いかも知れません。

 「機能的な装置」ですが、これには様々な種類と理論があり、ここではっきりとどのような種類のものをお使いになるのか解りません。大まかに言えば、どちらかと言うとワンブロックの上下の歯にはめ込むような装置が多く、話しにくく、最初は少し使用するのに抵抗があるかもしれません。しかし、頑張って使用していただければ、アゴ自体の成長をコントロールしたり、自然に上あごの幅を広げたりできる装置もあり、とても有効な場合もあります。

 以上、卯月さんの書き込みに対する解説でしたが、やはり大切なのは「診断」です。
 なぜ、開咬になっており、どの部分が原因になっているのか?

1.あごの大きさと歯の大きさのバランスはどうか?
2.上下の前歯の顔全体に対する位置はどうか?
3.上下のあご自体の位置に問題はないか?
4.悪い癖による歯やあごの位置異常はないか?
5.筋肉のバランスの崩れや強さの異常はないか?
6.あごの関節の異常はないか?
7.永久歯の先天欠如や過剰歯など先天異常はないか?

 この結果によって、装置は選択されるべきでしょう。
 従って、「タンガード」「部分的なブラケット」「機能的な装置」によって、担当医の先生がこの大切な時期に何をしようとしているのかを理解する事が重要です。

 私の場合には、「舌のトレーニング」は勿論、上下のアゴの位置や奥歯の位置をコントロールする「ヘッドギアー」や前歯の位置をコントロールする「部分的なブラケット」も使用しますし、患者のご理解が得られれば「機能的な装置」も使用する事があります。

 結論としては、卯月さんが、現在の症状の原因を取り除くために、何が必要なのかを理解して、一番納得できる矯正歯科医で治療することが重要です。
 一旦治療を開始すると、なかなか担当医を変更するのはエネルギーのいることです。
 治療開始前には、しっかりとした理性の目を持って、担当医の話しをお聞き下さい。 

 勿論、値段の事も気になるとは思いますが、「とりあえず」ではなく「最終的な仕上がり」まで考えて話してくれて、リスクなど患者さんの嫌な事もしっかり教えてれ、すでに仕上がった似たような症例を見せてくれる先生が良いと思います。できれば、その医院のスタッフもその医院で治療されているとベストです!!

 また、解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。

無題
2010年7月24日(土)14:25:44返信者:匿名
丁寧な回答ありがとうございます。
トレーニングが必要なこと以外の相違点などもよくわかりました。
また先生によってアプローチの違いがあることもよくわかりました。

後は自分で判断していくしかないですね、、。
いずれにしても勇気が必要です。
ありがとうございました。


 カテゴリ: 【お母さんからの質問】 矯正治療中の質問
急速拡大装置の途中ですが
2010年6月8日(火)14:43:00相談者:ぴよぴよ(女性)8歳 神奈川県
床矯正歯科医で、上あごに急速拡大装置を付け、かなり顎が広がりました。
が、それでも娘の一番前の歯が出きらずに、医師も途中で放り投げた感じになっています。

そもそも、前歯が平均女性より1.4ミリも大きく、小さな顎には、全ての永久歯を入れるのは無理だったのだとは思います。
最初から、抜歯してワイヤー矯正にすれば良かったのでしょうが。
私自身がワイヤー矯正をしてとても痛くてほとんどご飯が食べられず、痩せて行く様な状態で、母も断念した経緯が有ります。
ワイヤー矯正だけはしたくないという想いが有ります。

今更ですが、矯正歯科医に転院して、ワイヤー矯正にした方が良いでしょうか?
その場合、抜歯しますか?
今、保定期間も終わって、何もしてない状態ですので、ワイヤー矯正にするとしても、小5くらいで考えれば間に合うでしょうか?
できれば、ワイヤーは避けたかったのですが。

よろしくお願いします。

回答 矯正治療は診断が全ての基になります
2010年6月15日(火)21:09:58回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ぴよぴよさん、こんにちは!なぜ、ワイヤー矯正は避けたいのでしょうか?
 痛いから??また、矯正歯科専門医はワイヤーを使うから行きたくないのでしょうか??

 まず、原点に戻って是非考えていただきたい。
 何のために、治療するのでしょうか??
 治療とはいったい何なんでしょう??
 「床矯正歯科医」という矯正歯科医は、いません。

 日本矯正歯科学会の認定または専門医の資格を持っているかいないかでご判断下さい。どんなに車の運転が上手でも、車の免許を持っていない人は車を運転してはいけません。本来であれば、日本矯正学会の認定医か専門医の資格を持っていなければ、矯正治療をしてはいけない事にしてただくのが、国民の皆様は一番解りやすいと思うのですが、現在の法律では「歯科医師」であれば、誰でも矯正治療を行ってもかまいません。

 ワイヤーを使用するかしないかは、単なる治療方法だけの問題で、大切なのは治療目標です。ぴよぴよさんのお考えは、装置(方法)を先に選択されてしまっているワケですから、これでは治療が本末転倒になってしまって当然です。

 どこが悪いのか?
1.あごの大きさと歯の大きさのバランスはどうか?
2.上下の前歯の顔全体に対する位置はどうか?
3.上下のあご自体の位置に問題はないか?
4.悪い癖による歯やあごの位置異常はないか?
5.筋肉のバランスの崩れや強さの異常はないか?
6.あごの関節の異常はないか?
7.永久歯の先天欠如や過剰歯など先天異常はないか?

 などなど。これらの検査の結果から、その患者様にもっとも必要な装置を必要な時期に過不足なく使用して、装置をつけていただく期間をできるだけ短く、効率よく治療する計画を立てることの基になるのが診断です。

 このように、治療に対する考え方を整理してみると、自然に疑問も消えると思います。ぜひご近所の矯正歯科医に相談していただいて、お話しを聞いてみてください。
 治療開始時期に関しても、矯正歯科専門医は大人になるまでの成長の各段階に合わせて治療計画を立案してくれるハズです。

 また、解らない事がありましたら、書き込みお待ちしております。

Re:急速拡大装置の途中ですが
2010年6月17日(木)12:28:10返信者:ぴよぴよ
お返事ありがとうございます。

やはりどうしようもないので、矯正歯科に相談に行こうと思います。

ワイヤー矯正は本当に辛かったので、どうしても避けたいという気持ちが抜けません。
娘を見ていると、床矯正は、ワイヤーと比べて痛みもなく、戻りもほとんどないので、もう少し娘の歯が小さかったら良かったとは思っています。

1以外の事は丁寧に見て下さり、特に4の「悪い癖」についてもしっかりと説明して下さったので、その点についてはとても良かったと思っています。

単に家から一番近いから、という理由で選んでしまったので、歯科選びはきちんとしないといけないですね。


1 2 3 4 5 6 7
「・【お母さんからの質問】」に一致する相談が137件見つかりました。
現在1件目から20件目を表示しています


Copyright (C) ドクターぷらざ矯正歯科サーチ All Rights Reserved
www.dp-kyousei.net