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歯科でのレントゲン
2007年3月10日(土)14:55:45相談者:のりこ
 先日親不知を抜歯するか否かで歯科に行ってきました。その歯科で頭の周りを回るパノラマ?とかいうレントゲンを撮りました。
 その際に体に何もまとわず(マントみたいなものをつけずに)に撮りました。
以前通院していた歯科では、常にどんなレントゲンを撮るにも必ず体にマントみたいなものをつけましたが、それを使用しないでレントゲンを撮ることはあるのでしょうか?
 歯科でのレントゲンが体に及ぼす影響はどうなのでしょうか?
 最近数件の歯科で相談の際に何枚か連続してとっています。不安です。宜しくお願いします。
 

Re:歯科でのレントゲン
2007年3月17日(土)21:33:34回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科編集
 のりこさん、歯科用レントゲンの危険性についてのご質問ありがとうございます。
 私と同期の放射線の専門家に問い合わせていたので、お答え遅くなりました。
 何件の歯科医院で何枚とったのか確かめられないのが残念ですが、結論からいうと全く心配ないでしょう。

 放射線の体に対する影響をご心配のようですが、人類に対する放射線障害のデータから、重要なものは白血病やガンの発生です。回転式パノラマエックス線写真撮影のような微量被曝では、それ以外の障害が発生しないことは、歴史的資料が証明しています。
 質問の印象からすると放射線防護エプロンをしなかったことに対する不安のようですが、そうであるとすると、この場合、防護エプロンをしないことが、白血病の発生を高率にしたか考えることになります。
 この白血病の発生は骨髄に対する線量に依存しており、のりこさんが撮影した回転パノラマの骨髄被曝線量は0.05mSv程度(エプロンなし)です。このmSv(ミリシーベルト)は放射線の線量の単位で、人は医療用のレントゲン写真を一枚も撮らなくとも、宇宙線や食物など地殻からの放射線で、自然と1年間に全身に2.4mSv程度は被曝します。
 すなわち防護エプロンなしでパノラマを撮影しても、1年間に自然に被曝する線量の1/50程度しかなりません。
 付け加えますと、この2.4mSvは世界平均で、地殻や高度の関係から1年間に10mSv程度(平均の4倍)被曝する地方もありますが、ここの地域の人が、癌が多いとか奇形が多いというデータは全く存在しません。また、医療被曝を気にする人でも、たぶん海外旅行に良く行く人はこれら地域に立ち寄っているわけで、心配は無用です。
 また余談ですが、医科でもエックス線撮影を行ないますが、マントのような防護衣(エプロン)を使用する習慣はありません。
 自然に受ける放射線に比べて、歯科のパノラマの放射線量が非常に少ないのはご理解いただけたと思います。
 では、なぜマントみたいな防護衣(エプロン)を歯科で使用するかというと、少し歴史的な背景があるように思います。
 数十年前には、ユニット(歯科診療用のイス)にエックス線撮影装置がついていて、どんどん撮っていました。現在のように「レントゲン室」もなかったのです。患者さんは毎日レントゲンを撮る事はないですが、従業員は毎日何枚も撮るわけで、やはり問題があると言う事で、エックス線撮影はレントゲン室で行ないましょうということになり、患者さんにも歯やあご以外の必要のない部分(臓器)への線量を極力少なくするという意味で、防護衣(エプロン)を使用することにしたのだと思います。
 これが、現在まで踏襲されており、当院でもエプロンは使用しています。
 このように、学問的にはあまり意味がないエプロンが、なかば常識として定着してしまったため、エプロンを使用しない診療室の方が「おかしい」かのような印象を与えてしまっているのが現状です。




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