ちゃこちゃんさん、こんにちは!治療開始時期についてのご質問ありがとうございます。一見、正反対の治療方針のように見えますが、よーく読んでみてください。 これを、読んでいる皆さんはもう察しがついているでっしょうか??
A先生は、前歯が永久歯に生え変わるまでに床矯正をする。 その後必要あれば本格矯正で、抜歯あり。抜歯する歯はわからない。 早く始めれば、始めるほどよい 。
とおっしゃっていますが、要するに永久歯の生え変わりの時に、歯並びが悪くなったら、すべて「床矯正」という方法で治療するわけです。それで、この治療によってどのようなメリットがあるかどうか解らないが、だめだったら、ブラケットをつけて本格矯正すれば良い。抜歯に対する見解も、抜歯するのか、抜歯しないでできそうなのか?さらに、早くから治療するのだから、できるだけ抜歯にしないようにすると言うわけでもないようですね!!とにかく、どのような目的なのか解らないけど、「早く始めれば、始めるほどよい 」と言っているようにしか、私には読めないのですが?? ちゃこちゃんさんは、どのように判断されたのでしょうか??
B先生の方は、「今から始めると矯正期間が3年以上と長くなるので、7歳から始めても抜歯の必要は無い」と言っています。 この中には、治療全体から考えて、どの時期から始めれば効率が良いかという判断が明示されています。さらに、将来の矯正治療に対して、「7歳からでも抜歯しないで治療ができそう」という、診断が含まれています。
以前から、この掲示板でも繰り返し書いていますが、我々矯正歯科医は、その子の歯の生え変わりや成長の各段階に合わせて、過不足なく効率的にあごや歯の位置を修正して、その子の本来もっている正常な成長パターンを誘導する事が、初期治療(抑制矯正治療と言います)の目的です。 従って、それぞれの子で異なりますが、全部の症例で「早く始めれば、始めるほどよい 」という事はありません。もし、早期からの治療が必要な場合は、なぜこの時期から治療が必要なのか、そしてその治療を行う事で将来の成長や歯の生え変わりに対してどのようなメリットがあるのかを、具体的に説明すべきです。「床矯正装置」や「治療期間何年」という事よりも、目的をしっかりすべきではないでしょうか? そうすれば、おのずから答えは出てくると思います。 肝心なのは、方法論ではなく、目的であり、治療目標です。 そのための手段や治療の期間には、いろいろあって当然です。
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