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矯正途中の顎関節の痛みについて
2006年8月31日(木)15:29:03相談者:doby
2月にブラケットを装着してほぼ半年、おかげさまで、これまで順調に歯列が整いつつあります。
もともと顎関節には何も問題はなく、歯列の不整を正常に近づけることが目的の矯正なのですが、ここ1週間ほど、左の顎関節の痛みが気になって仕方ありません。
直近の調整日(2週間ほど前)の際、上顎のブラケット装着に変化がありました。
これまで左右の6番に金属バンドを装着し、その間の歯をグラケットとワイヤーで固定してきたのですが、前回、それぞれ1本ずつ奥の、左右7番に新たにブラケットが装着され、ワイヤーも7番から7番になりました。
特に奥歯の方向は、食事後のたべもののひっかかりが気になるため、無意識に舌で探ってしまうようですが、ブラケットが奥側に増えたせいで、それは更に助長されているという認識はあります。どうやらこの時、今までよりも無理な方向に舌を動かすため、顎が痛く感じることが多くなりました。
同様に、左右8番まである上顎の歯の裏側の歯磨き時や、大きなあくびの時など、やはり痛みを感じます。
放置しておいても問題ないことでしょうか?
気のせいか、以前よりも顎の開閉がスムーズではないようにも思えるのですが…。心配です。
よろしくお願い致します。

Re:矯正途中の顎関節の痛みについて
2006年9月5日(火)10:58:31回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科編集
 dodyさん、矯正治療中の顎関節の痛みのご質問ありがとうございます。今までなんともなかったのに、なんでだろう。やっぱり矯正のせいかな??とお考えになるのは当然のことと思います。
 顎関節に痛みがあったり、音がしたり、場合によっては朝起きると口が開かなくなっているような症状群を「顎関節症」といいます。「顎関節症」と書くと、認知症や鬱病、なんとかシンドロームのような大変な病気のような気がすると思いますが、手足の関節痛と肩こりが一緒に混ざってしまったような「顎の関節の不快症状」の総称です。
 この症状群の特徴は症状が様々であり、その原因も様々であると言うことです。
 ここからは私なり意見ですが、大きく症状を分けると関節自体の問題のあるものと筋肉症状に分けられます。
 関節自体の問題は我々矯正歯科医には手出しができません。咬み合わせのせいで顎の関節に問題が生じてしまっているような場合にはできるだけ顎の関節に負担をかけない咬み合わせをつくる事が治療の目標となります。
 また、筋肉症状については、その患者さんの行動や癖に起因する場合が多いようです。
 中でも、外側翼突筋という小さな筋肉が関節の内部でクッションの役割をしている「関節円盤」という水枕みたいな物体をあごの運動に合わせて前後させる事によってスムーズなあごの運動を維持していますが、この小さな筋肉がくせ者です。この筋の過緊張や疲労によって、顎がスムーズに動く事ができなくなったり、ひっかかりを生じて音がするようになったりする事があります。
 咬むために口を閉じる筋肉にはこの他に、咬筋や側頭筋、内側翼突筋があり、反対に口を開く筋肉にも多くの種類があります。これらの口を閉じる筋肉と口を開く筋肉が協調して咀嚼が成り立っています。物を食べる時には、いちいち「この筋肉を動かして口を開いて」とか意識しないで、全ての筋が半自動的に咀嚼するようにプログラムされていると考えてください。
 この咀嚼プログラム実行中に奥歯の接触する部分が変わってしまったため、開閉口運動の経路を途中から変更させなければならない場合や、舌の筋肉を極端に動かして左右どちらかの咬む筋肉に過緊張を生じさせたような場合には、前述した外側翼突筋がこの過緊張に連動して、うまくあごが動かなくなる場合がある事は想像できると思います。
 dody さんも気づいていらっしゃるようですが、咬む時に舌で上の奥歯を触る癖があごのスムーズな動きに影響を与えているような気がします。これを確かめるためには、舌で奥歯を触らないようにすれば、あごの関節の違和感も消えるはずですので、ぜひ試してみて下さい。逆にどんなに素晴らしいクスリや装置を使用しても、この癖が残っていると症状はとれないと思います。
 肩こりも、不自然が姿勢を長く続ける事でひどくなるのは実感があると思います。多分、今回の症状はこの肩こりに近いものと思います。ぜひ、舌の無理な運動を止めて様子を見てみましょう。


さらにお願いごとです
2006年9月5日(火)16:04:25返信者:doby
小笠原先生、ご多忙の中、丁寧なご回答有難うございます。

ご説明不足で申し訳ございませんでしたが、舌で奥歯を探るようになったのは矯正を開始してからのことで、(咬む時でなく、食後の歯磨き前後だけのことですが、)矯正前にこのような癖はありませんでした。
矯正開始後こうするようになったのは、器具の隙間にはさまった食べ物をざっと取り除くためもありますが、きちんと歯磨きができたかを舌の感触で確認するのは不可欠ではないかとも思うのですが…。(奥歯はミラーを使っても視認できませんし、顎を大きく開けますし…)
しかも装着している矯正器具の硬質な突起物で舌を怪我しないように、少々無理な角度で探っていたようです。

痛みを実感してから既に2週間、舌で触らないようにしていますが、遺憾ながら痛みは軽減せず、心配は募るばかりです。

原因については、素人の私には知る術もなく、思いつく要因といえば歯列矯正だけでしたが、関節に関わる場合矯正歯科では対応不能とのこと、この顎の痛み・不快感を解決することは、矯正歯科のみならず一般歯科でも不可能なのでしょうか?
ご存知の範囲でお応え願えませんでしょうか。どうぞ宜しくお願い致します。

Re:矯正途中の顎関節の痛みについて
2006年9月8日(金)19:51:53回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科編集
 dody さん、あごの痛みはいかがでしょうか?そろそろ、あまり痛みが気にならなくなってきたでしょうか?
 
 関節に関わる場合矯正歯科では対応不能とのこと、この顎の痛み・不快感を解決することは、矯正歯科のみならず一般歯科でも不可能なのでしょうか?

 とのご質問ですが、私の診療室では「あごの痛みや不快感」を感じる患者さんには、薬や器具は使わずに、コンサルティングだけで対応するようにしています。
 最近は舌で奥歯を触らないようにしているとの事なので、やはり咬む事が原因かも知れませんね!
 耳の穴の前方1cmくらいの所に人指し指と中指を軽く当てて、ゆっくりとあごを開いて行ってください。途中でコキィッと音がしましたか??音は左右どちらでしたでしょう?
または、しなかったでしょうか??
 もし、音がしないか、しても軽い程度であれば、痛みの原因は歯を食いしばる事です。
 ガムや飴、仁丹などの、あまり大きくないものを上下の奥歯の間にはさんで、挟んでいる飴やガムを咬み潰さない練習をしてください。ついつい、咬みたくなると思いますが、そこは我慢してください。これなら、仕事中でも会話していなけれなできるはずです。
 痛みや不快感の原因があごの筋肉のコリであれば、この奥歯で咬み潰さない練習で、筋肉がリラックスして痛みが軽減するはずですので、ぜひお試しください。また、ご自分が昼間、ちょっとした心の動きによって、かなり奥歯を咬みしばっている事が自覚されるはずです。
 もし、あごの関節で開閉時に往復コキッと音がするようであれば、あごの関節自体が壊れかけている可能性がありますので、大きな病院の口腔外科や大学病院などで診てもらった方が良いかもしれません。
 また、その後の経過のご報告をお待ちしております。


本当にありがとうございました
2006年9月11日(月)10:02:13返信者:doby
その後、残念ながら痛みはあまり軽減していませんが、ひどくもなっておりません。
小笠原先生のおっしゃるように、指をあてて顎の開閉をしてみたところ、開閉2〜3回に1回程度の割で、開けるときにコキッという音がして、閉めるときにカックンと軽いひっかかりを感じます。(左側だけです)
それから、以前は全く意識していなかったのですが、そう言えば確かに最近気が付くと歯を食いしばっていたことにより「(歯が)痛い」と感じていました。仕事中や読書中、料理中など、何かに夢中になっているときに多いようです。また睡眠中も食いしばっているようで、起床時に「痛いなあ」と思っていました。(因みに気になったので、以前は同居していた親に、その頃の私の睡眠中の歯ぎしりに気付いたことがあるかたずねてみましたが、それはありませんでした)
いずれも自分自身では、矯正器具を装着したことや、微妙な噛み合せの変化で、初めて意識するようになったのですが、そう言えば矯正開始時の精密検査でも、骨格や歯の状態から矯正歯科の先生には、「噛み込みの強いタイプ」との指摘を受けています。
長い矯正期間中、未経験の痛みや不快感が起きると、このまま続けてよいのかと不安になりますし、矯正は通院のインターバルが1ヶ月前後と長く、次の通院まで放っておいてよいものやら…電話で相談してみようかなど、なかなか判断がつかないものですね。
ガムなどでのトレーニングを試しつつ、次回の調整時に矯正の先生にもご相談してみようと思います。
お忙しい中ごアドバイスくださいまして、どうも有難うございました。



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