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セラミックかぶせについて
2013年4月29日(月)18:35:26相談者:まま 【大阪府】 女性 39歳
私は上の前歯2本の右隣の歯(うまく説明できずすみません)が前に出ていて最近は口を閉じても少し出ています。近くの歯科に相談したところ、出ている歯を削りセラミックの歯を上から被せる方法を勧められました。ですが歯並びに納めると隙間がなく小さい歯になるので、その次の隣の歯も削りセラミックをかぶせれば見た目もおかしくなくなると言われました。私としては、虫歯でもない歯を2本神経をぬき削るのに抵抗はあるのですが、2本の作業で20万位と言われています。妥当でしょうか?

Re:セラミックかぶせについて
2013年5月28日(火)00:48:37回答者:小笠原 潤治 ウイズ矯正歯科
 ままさん、こんにちは。ご質問ありがとうございます。歯を削ってセラミックの歯を被せるのは、我々、矯正歯科専門医の歯並びを治す方法とは異なります。

 歯は大きく3つの層になっています。一番外側は非常に硬いエナメル質で覆われていますが、その内側を裏打ちしているのが、もう少し柔らかい象牙質です。歯の中心部には一般的に「神経」と言われる「歯随」があります。

 虫歯は、一見小さな穴がエナメル質に開いているように見えても、エナメル質の裏側にまで侵入した虫歯菌がエナメル質を裏打ちしている柔らかい象牙質を崩壊させて行きます。そして、エナメル質に開いた穴の何十倍もの象牙質を溶かしながら歯髄へ迫って行くわけです。

 さて、この象牙質の裏打ちをなくしたエナメル質は、咬む力で簡単に割れてしまいます。痛い虫歯を放っておくと痛くなくなりますが、ある日、エナメル質が割れて、歯の半分くらいがなくなってしまった経験のある方もいるかも知れません。この状態が前歯だと、歯茎から出ている歯の部分が支えられなくなって、折れてしまう事になります。

 ここまで放置される方も最近は珍しいですが、前歯の虫歯が大きくなると、歯髄を抜いて、この部分にコアと呼ばれる芯のようなものを立てて、これにエナメル質にあたる部分を被せる治療が一般的です。

 同じような方法で、虫歯ではない歯の歯髄を取って、芯のようなコアを入れて、その上にエナメル質にあたる部分を被せて、飛び出している上の前歯2本の右隣の歯を引っ込めるのが、現在、ままさんが近所の歯医者さんに提案されている方法です。

 この方法の利点はこの部分の治療だけで済むことと、数ヶ月の短期間で治療が終わることです。


 欠点は、歯の根の位置には変わりはないので、歯の土台にあたる根の部分と建物にあたる被せる歯の部分にズレが生じてしまうことです。さらに、きちんと並ぶスペースがないために飛び出ているワケですから、被せても小さな歯しか入れられません。

 このため、その隣の一番前の前歯か、後ろの犬歯をまき添えにして、同じように歯髄を抜いて、コアを立てて、被せるワケです。ここで、小さな歯を大きくするために、隣の歯も削るワケですが、ここは譲って、この2本は上手にできたとしましょう。しかし、右の今回入れたセラミックの歯と左の同じ部分の歯を比べるとどうでしょう。左右の歯の大きさは微妙に非対称になってしまいます。これが、この削って被せる歯並びの治療の限界です。

 さて、ここからが我々、矯正歯科医のやり方です。狭い意味での矯正歯科は、歯を削ったりせずに、歯の移動を行って歯並びを治します。

 ままさんの場合は、歯の並ぶスペースが不足して、右上の2本目の前歯が飛び出しているので、この歯を元の位置に戻すためには、戻るだけのスペースを作る必要があります。

 スペースを作るための方法は、上の前歯を全体的に前へ出すか、上の歯並びの横幅を広げるか、または奥歯を後ろへ後退するかのいずれか、または全部の方法を選択する必要があります。

 上の前歯を出してしまっては「出っ歯」になってしまうし、上の歯列弓の横幅を広げてしまうと、現在しっかり咬んでいる咬み合わせが咬めなくなってしまうし、上の奥歯はこれ以上後退出来ない場合は、やはり、歯の大きさを小さくする以外にありません。

 歯を小さくするには、1本1本の歯の大きさを少しづつ小さくするか、歯の本数を減らす方法があります。

 歯の大きさを小さくする場合は、歯の両サイドを0.2mmから0.3mmほど削り、大部分のエナメル質を残すようにします。この方法は歯のストリッピングを行うと言います。この方法で、前歯6本を片方0..3mmづつ12箇所を削っても、3.6mmのスペースしか取れません。

 これ以上のスペース不足がある場合や現在の上の前歯の位置をもっと後退した方が良い場合には、歯の本数を減らす必要があります。

 このように、歯の移動を行う矯正歯科治療は、歯全体としての咬み合わせや前歯の位置、不足しているスペースの量を計測して、現在の症状にもっとも適した治療の方法を選択する必要があります。

 ぜひ、ご近所の矯正歯科専門医の先生にもご相談下さい。日本矯正歯科学会の認定医の資格をお持ちである事が最低限の条件です。できれば、専門医の資格があった方が良いと思います。また、日本臨床矯正歯科医会のメンバーであれば安心でしょう。これから相談される先生の名簿は「日本矯正歯科学会」ならびに「日本臨床矯正歯科医会」のホームページに掲載されていますので参考にして下さい。
 また、何か心配な事がありましたら、書き込みお待ちしております。



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