助けてください! |
2007年3月6日(火)05:35:54相談者:じゅんこ |
私は現在22歳です。7年前の事故で前歯1本が自家牙歯移殖になっています。1年半程前より膿がたまって、消毒、洗浄の治療を繰り返してきましたが、寿命との診断を受けました。私の歯は出っ歯でデコボコがあって、すごく歯並びが悪いので、矯正を加えて治療したいと考えています。 大学病院を含めて5件相談したのですが、先生方の診断、治療の進め方、装置、矯正期間などまったく違うので、どの方法が最良なのか分からず困っています。
下記は提示された主な治療方法です。
1.2本の前歯を抜歯 上下4番抜歯 親知らず抜歯 矯正後はさし歯で整える。「期間2年半」
2.前歯1本を抜歯してインプラント 親知らず抜歯 をすれば並ぶ。非抜歯の先生です。「期間1年」 3.上の右側は前歯1本抜歯して2番を前に移動、左 側は親知らず1本抜歯して後方移動させる。下は 親知らずを抜歯して後ろに下げる。「3年」
矯正は先生の考え方に応じて歯を動かす仕組みが考案されているようで、矯正の標準的な考え方が良く分かりません。私はなるべく健康な歯を削ったり、抜いたりしたくありません。かみ合わせはもちろん、顔の表情筋など顔全体に及ぼす影響もとても心配しています。 何本も抜歯することでの後遺症は大丈夫なのでしょうか? インプラントは何年くらいもつのでしょうか?
前歯1本の片側の抜歯でバランスのとれた歯並びを、得れことは可能なのでしょうか?
より良いかみ合わせ、良い歯並びにするためにはどの矯正方法を選択したらいいのでしょうか? 又、この治療以外にも、先生が考えられる治療がありましたら、教えて頂きたいのです。 宜しくお願い致します。
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Re:上顎中切歯の欠損を伴う上顎前突叢生症例 |
2007年3月13日(火)11:29:49回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) |
じゅんこさん、大変悩んでいらっしゃる様子が良くわかります!! いろいろな所へ相談に行ったせいで、治療の方法だけが混乱してしまったようなので、 少し、症状と治療に対する希望を整理してみましょう。
元々の状態は「私の歯は出っ歯でデコボコがあって、すごく歯並びが悪い」ですよね! これに「事故で前歯1本を喪失し、自家牙歯移殖したが寿命と判断された」 この2点が症状のキーポイントです。
そして、じゅんこさんの希望と疑問としては、 1.「なるべく健康な歯を削ったり、抜いたりしたくありません」 2.「かみ合わせはもちろん、顔の表情筋など顔全体に及ぼす影響もとても心配」 3.「何本も抜歯することでの後遺症は大丈夫なのでしょうか?」 4.「インプラントは何年くらいもつのでしょうか? 」 5.「前歯1本の片側の抜歯でバランスのとれた歯並は可能なのでしょうか? 」
さて、では事故で前歯を失った事はなかった事にして、単純に「出っ歯でデコボコがあって、すごく歯並びが悪い」症状を治す事を考えてみましょう。 この場合は歯を真っすぐに並べて、さらに前歯を後退しなければなりませんので、通常は小臼歯4本を抜歯して治療します。 もし、抜歯しないのであれば、上下の奥歯の後退が必要です。 すでに、事故に合わなくても、抜歯や奥歯の移動などの難しい治療が必要なのです。
これに加えて、事故で歯の顔と言っても良い上の前歯を喪失することになってしいまいた。この一番めだつ上の前歯の喪失を、各先生はどうやって処理すれば、一番キレイになるるかという所が、治療の方法が異なるポイントになります。 ある先生は、残った片方も抜歯して、側切歯を中切歯の位置に移動して、最後に被せて左右対称な中切歯の形に仕上げようとします。 また、インプラントを使用して、失った歯を根ごと回復して左右の対称性を維持する。 また、どうやって前歯を後退するのか?前歯以外の歯を抜いた方が良いのか? 親知らずはどうするのか?
各先生の治療方針の違いの仕組みが少し解っていただけたでしょうか? なるべく歯を抜きたくないのは、我々矯正歯科医も同じです。しかし、前歯を後退しながら、歯並びを真っすぐに並べるのは、歯の本数を減らせないと不可能です。もし、歯を抜かないのであれば、前歯を後退する事は諦めなければなりません。
また、前歯が突出して口が閉じられない方が顔の表情筋に対する影響は大きいのではないでしょうか?もちろん、歯並びが悪い方が、咬み合わせもうまく行かないのはご想像 どおりです。 抜歯による後遺症はありませんので、ご安心下さい。もし、そういうものがあるなら、治療で歯を日常的に抜歯している我々矯正歯科医は常に犯罪を犯している事になります。 また、インプラントはしっかりと手入れすれば半永久的に使用できるハズです。また、高齢で撤去したい場合にも、最近のインプラントは対応できると聞いております。 もちろん、片側の前歯1本の抜歯ではバランスがとれません。このために、もう一本も抜歯しようか?インプラントにしようか?という事を考えているのではないでしょうか?
かなり長くなって申し訳けありません。 いろいろな先生の提案には、一長一短があり、決してバラバラのものではなく、関連性があることを意識しながら聞いてみて下さい。解らない事があれば、その場で質問して、メリットとデメリットを聞いてみて下さい。もちろん、2回目の矯正相談もOKのハズですから、一番根気良く、あなたの質問に答えてくれた先生が、あなたに一番合った先生なのではないでしょうか? 一度、これまでの話を整理して、もう一度矯正相談に行かれる事をオススメします。
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お返事ありがとうがざいました。 |
2007年3月15日(木)21:13:30返信者:じゅんこ
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お忙しい所、ご丁寧にお返事頂きいただき、どうもありがとうございました。
14日に別の病院に相談に行ってきました。 そこでレントゲンを撮って見ていただいたら「今 移殖になっている歯の隣の前歯の根も、神経が死んでいます。打撲した当時にその歯の根の治療もしていれば良かったのですが、それが全くされていなかったために、前歯を残して矯正ができるかどうかは難しいですね・・。」と言われてしまいました。つまり、前歯2本とも抜歯になる可能性があるということです・・。 この2年間、週1回地元の歯医者さんに通い、何回もレントゲンを撮っていたのに、そのような話は一度も聞いたことがなかったので、とてもショックを受けました。なぜ気づかなかったのかと思うと、自分が情けなく、悔しい思いです・・。でも、前向きに考えて行かないといけないですよね・・。これからまた詳しい検査を受けてきたいと思います。
お返事が遅くなり、申し訳ありませんでした。とても感謝しております。 先生、お身体を大切してください。ありがとうございました。
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Re:上顎前歯の事故による喪失の矯正治療 |
2007年3月17日(土)21:51:55回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) |
じゅんこさん、あまりショックを受けないで下さい。 打撲による神経の生き、死にを判定する事は以外に難しいものです。起こってしまった事を嘆いても、辛くなるばかりです。 ここは、前向きに上の前歯をもう一本減らして治療 する方法に一歩近づいたとお考えになったらいかがでしょう。以前の矯正相談の中で、すでにこの選択枝が示されているはずです。 この新しい条件でもう一度矯正相談を受けると良いでしょう。それぞれの先生の意見が微妙に一致してくるかも知れませんよ!!
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