あいこ☆さん、初めまして。矯正治療の後戻りと再治療についてのご相談ありがとうございます。 矯正治療後の変化ですが、ほとんどの患者さんで多かれ少なかれ現れて来るものです。咬み合わせが少し深くなってきたり、下の前歯の歯並びが少しズレてきたり、あいこ☆さんのような変化は日常的にみられます。しかし、その変化の量が大きかったり、たとえ少なくても患者さんが気になるようであれば、再治療を考えた方が良いでしょう。
この時に、ぜひ覚えておいて欲しいのは、矯正治療の治療効果は最初の状態から現在の状態までの変化の量であるということです。つまり、初診時の状態が上の歯が出過ぎの方も、下あごが出ている反対咬合の方も、歯並びが悪い人も、同じ仕上がりで、治療後に全く変化のない治療はありえません。従って、あいこ☆さんの今の状態が、治療後にどのくらい悪くなったかということが想定範囲内であれば、積極的な再治療はお薦めしません。その理由は、再治療を行っても、また現在の状態に近づいてくる可能性が高いからです。 しかし、想定範囲よりも大きな変化が起こったり、咬み合わせが大きくズレてきたような時には、積極的な再治療をお薦めします。
このように、矯正治療前の状態と治療後の状態、そして現在の状態を比較して、その変化の量が許容範囲内かどうかで、私の場合は再治療をするかどうか判断しています。 この観点から見ると、再治療が必要かどうか、そして再々治療をしないようにするにはどうしたら良いかを一番ご存知なのは、最初から診てくれている矯正医ということになります。
治療の最後の段階で、あいこ☆さんと担当医との間でコミニュケーションがうまく行かなかった事があったようですが、できることならその場で、すれ違いは解決しておいた方が良かったですね!「終わります」と言われた時に、ご自分でまだ気になっている所があるようでしたら、ぜひその事を伝えた方が良かったです!!「まだ終わらないで下さい」 と!! 私の場合は、動的治療の終了(マルチブラケット装置は外す時点)の時には、必ず患者さんに「どこか気になる所はないか?この装置を外すとこれ以上歯の移動ができなくなる事」を必ず言って、「これで満足なので外して下さい」と言われてから外すようにしています。動的治療の終了は我々矯正医ではなく、患者さんに決定権があると思います。 だまっていると、すれ違いの距離がどんどん大きくなってしまうので、「違う」と思ったら、積極的に意志を伝えて下さい。
どうしても「今の先生とはウマが合わない」と感じているようであれば、別の先生にお世話になる方が良いかもしれません!たまーに、どうしても相性が悪い場合もあります。 このような場合には前記した後戻り量の判定は困難になるデメリットを差し引いても、気持ち良く治療できるかも知れません。しかし、この場合にはやはり相応の経済的負担も覚悟してください。
以上、少しは気持ちの整理がついたでしょうか? 結構微妙な質問だったので、お答えまで時間がかかってしまって、ごめんなさい。
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